西日本焼きそばツーリング 九日目


4/21、木曜日。
今日は夕方までに3軒食べ歩く予定で、しかも各店舗が離れているので時間に余裕がない。
まず一軒目は島根県の出雲大社の近所にある。呉からだとなかなか遠い道のりだ。
早起きして7:25、出発。寒の戻りというやつか、結構寒い。
R185で広へ出てR375を左折して北上。
8:05、東広島のコンビニで軽い朝食。
そこからはずーっと道なりに北上。
8:25に東広島を通り、r61を経由してR54に接続、9:20、三次を通過。
R54=出雲往来の行く手には中国山地の山並みが横たわっている。
標高が上がるほど、ますます寒くなってゆく。
9:40、赤名トンネルを越えて島根県に入った。
山陰と呼ばれるだけあって、さらに風は冷たくなった。
路面温度は8度とか。この季節の中国山地を正直舐めてた。
体が冷え切って体調悪化が自覚される。うーむ。
10:25、鋼山でr51に折れ、10:35、朝山でR184に接続。
出雲市に入りr28を経由してR431に接続。
10:55、出雲大社の駐車場に到着。
朝から3時間半、寒風の中を走り尽くめでだいぶしんどい。
ま、何は無くとも目的の店に行こう。
向かったのは出雲大社から500mほど離れた住宅街にある、きんぐという食事処。
11:15、入店。どうやら自分が口開けだったようだ。

出雲大社近くにある食事処きんぐ

出雲大社近くにある食事処きんぐ

入ってみると意外にも和風の料理屋さんだった。
奥にはかなり大きな宴会もできそうな広さの座敷がある。
手元のメニューは麺類やご飯ものばかりだが、ホワイトボードにはいろんな魚介類の刺身のメニューが記載されている。
おまけにふぐ調理の免状まで飾られている。ここまで本格的だとは思わなかった。

主なメニューはこんな感じ

主なメニューはこんな感じ

そんな店で焼きそば550円を注文。
ジャーと炒める威勢の良い音が厨房から聞こえてきた。
出されたお茶を啜りながらカウンターで静かに待つ。
5分ほど経って、やがて焼きそばが登場。

きんぐの焼きそば (゚Д゚)ウマー

きんぐの焼きそば (゚Д゚)ウマー

ここ大社近辺の焼きそばは、客自身が卓上のソースを使って、好みの味付けをするスタイルが多いらしい。(参考サイト
秋田の横手焼きそばや静岡の横須賀焼きそばと同じような後掛け方式で、「大社焼きそば」と呼ぶ人もいるようだ。
ここ、きんぐではプレーンな塩焼きそばに辛口と通常の2つのソースで味付けする。

ソースは辛口と通常の2種

ソースは辛口と通常の2種

麺はやや細めでところどころ焦げ目がついてる。
具はかまぼこ、人参の輪切り、青ネギ・玉ねぎに、やや厚めの豚肉。
無銘のソースの方はまろやかな酸味が利いている。
辛いソースはパンチの効いた酸味と辛味だ。
自分の好みで辛いソースを多めに掛けてみた。うん、美味い。
量も軽めですすっと食べてしまえた。
出雲と言えば割子蕎麦だが、それに飽きた向きには焼きそばも良いかも知れない。
11:30、店を出て出雲大社に戻る。
ちょっと腹の具合が悪くなっていたので、トイレへ。
うーん、どうも下痢っぽい。連日の焼きそばが祟ったのか?
せっかくなので大社で参拝をして行こう。
前回来たのは2005年か。あれから6年も経ったんだなぁ……

出雲大社 相変わらず太い注連縄だ

出雲大社 相変わらず太い注連縄だ

参拝を済ませて、12:00、出発。
R431を東に進み、給油をして、宍道湖の北岸を松江方面にひた走る。
しかし、どうも悪寒が止まない。下痢だけでなく、熱もありそうな気配だ。
12:35、宍道湖畔の道の駅・秋鹿なぎさ公園で大休止。
平日の昼間なのか館内は空いていたので、これ幸いと屋内のベンチで横になる。
今日のこれからの予定だが、どうも体調との相談が必要そうだ……
14:25、休憩を終えて出発。結局、2時間近く仮眠した。
お陰でだいぶ楽になったが食欲はほとんど無い。
しかし、せっかくここまで来たので二軒目にはとりあえず行ってみよう。
14:35、松江市街を抜け、R431をさらに東に進み、中海の堤防道路で江島へ渡る。
14:55、急勾配の江島大橋を登って下って鳥取県・境港に入った。
水木しげるロードは去年来たばかりなので、今回はパス。
境港の市街地中心部を避けて進み、15:15、目的の店、黄金(こがね)に到着。
産業道路沿いのラーメン屋さんである。
安いこともあって地元民に人気で、ファンはラーメン派と焼きそば派とに分かれるらしい。
入店するとカウンターx10、テーブルx5くらいの規模だった。
平日の午後3時過ぎという中途半端な時間なのに、席の半分くらいが埋まっている。
空いてたテーブルに腰かけて、早速焼きそば380円を注文。

境港・産業道路沿いの店 黄金(こがね)

境港・産業道路沿いの店 黄金(こがね)

メニューは全体的に安めですな

メニューは全体的に安めですな

ネットの情報によると、この店は松江のデパ地下に昔あった焼きそばの味を再現しているという。
やがて目の前に登場したのは、実にオーソドックスなソース焼きそばだった。
麺はやや細めの蒸し麺。量は普通だがコストパフォーマンス的には文句なしだろう。
具はキャベツ、玉ねぎ、モヤシ、豚肉。そして青海苔と紅生姜がトッピングされている。
やや油ギトギトな感じがするが、それも含めて正統派と呼べる姿である。
味付けはそれほど濃くないので、自分の好みでソースを掛け足しても良さそうだ。
ライス・スープとのセットもあったので、「おかず」としても評価できるかも知れない。

黄金 正統派(?)のソース焼きそば

黄金 正統派(?)のソース焼きそば

食べ終わって店を出て、今後の予定を検討する。
体調の方は相変わらずあまりよろしくない。
そして予定していた三軒目は、伯耆富士・大山の向こう側にある蒜山高原である。
恐らくかなり寒い道のりだろうが、行って行けなくも無いし、出来れば後日に回したくはない。
色々悩んだ挙句、このまま行くことにした。
15:35、出発。
R431から米子市街を経由してR181に接続。
左手に聳える大山を眺めながら南下。
16:20、江尾でR482へと左折。

伯耆富士・大山 見事な山容でした

伯耆富士・大山 見事な山容でした

高度が上がるに連れ、予想通り寒さが増してゆく。
路肩に残雪までちらほらし始めた。
16:35、内海峠を越えて岡山県に入った。
16:45、目的の店、いち福に到着するも、まだ中休みのようだ。
夜の営業が始まる17時まで近くの道の駅・風の家で時間つぶし。
自販機で購入したほっとレモンなど飲んでから、再度いち福を訪れた。

岡山県 蒜山焼肉レストラン いち福

岡山県 蒜山焼肉レストラン いち福

開店直後なので当然先客は居ない。
各テーブルに焼き台とロースター。ふむ。完全に焼肉屋である。
ひるぜん焼そば好とん会」の幟が店内にも沢山飾られてる。
入り口近くのテーブルに腰掛けて、ひるぜん焼きそば680円を注文。

メニューの一部 良心的価格設定だ

メニューの一部 良心的価格設定だ

ひるぜん焼きそばは、ここ岡山の蒜山高原で昭和三十年代から食べられてきた焼きそばだ。
甘辛の味噌ダレにかしわ肉とキャベツ、太めの麺を使った独特の焼きそばである。
※「ひるぜん焼きそばには竹井食品のゆで焼きそば麺が必須」という情報もあるのだが、
麺については裏が取り切れてないので参考程度として記載しておく。

いち福のひるぜん焼きそば(゚Д゚)ウマー

いち福のひるぜん焼きそば(゚Д゚)ウマー

摩り下ろした玉ねぎを使った味噌ダレは、パンチの効いた独特の味わいだ。
後で店主に聞いたところ、蒜山でもうちのはかなり独特の味だと言っていた。
野菜はキャベツのみ。肉は親鳥のかしわ肉を使用していて噛み応えがある。
内臓も使っていて、グニグニやコリコリなどいろんな部位の味わいが楽しめた。
味付けも含めて、岐阜や愛知で食べられているケイチャンに近いかも知れない。
脇に添えられた紅生姜のトッピングだけは普通の焼きそばっぽい。
高原という土地柄、美味しいだけでなく、冷えた体が温まりそうなメニューである。

こんな土産物まであった

こんな土産物まであった

食べ終えて、17:25、出発。
R482を東へ進んでR313へと接続。犬挟トンネルを抜け、鳥取県へ戻った。
さらに北上して倉吉市街からR179を経由し、18:05、R9に接続。
すでに暗くなり始めた日本海を左に見ながら鳥取方面へと進む。
幹線道路だけあって、まるで高速道路のような巡航速度である。
鳥取市街をウロウロしつつ、19:00、本日の宿に到着。
鳥取では目ぼしい安宿が見つからなかったため、アパホテルへの宿泊となった。
ま、2連泊なので少し安くなったから良しとしよう。
さっき蒜山で食べたばかりなので夕食も晩酌も無し。
というか悪寒がしてすこぶるだるい上に体の節々が傷む。
フロントに体温計を借りて計ってみたらやはり体温が38度もあった。
他の症状は無いから、たぶん風邪じゃなくて疲労だと思われる。
久しぶりの長旅で、体力も落ちてたのだろう。
「明日も3軒食べ歩く予定だったけど、無理っぽいなー……」
内臓も酷使されてばかりじゃ気の毒だ。
とりあえず今日は早めに寝てしまおう。



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