西日本焼きそばツーリング 八日目


4/20、水曜日。
のんびりと起床して着替え、荷物をまとめてチェックアウト。
10:00オープンの店で食事をする予定だったため、朝食はとらず。
9:30、出発。R3経由で、10:10、西鉄新宮駅に到着。
駅前にあるじゃんぼという店が目的だったのだが、
遠目に見る限り今日はまだ営業を開始してないようだ。
ちょっと間をおいてから来ようと、新宮海岸に出て暇つぶし。

新宮海岸より玄界灘を望む

新宮海岸より玄界灘を望む

20分ほどぼーっとして、10:30。
そろそろ良かろうと戻ってみたが、まだ閉まってる。
ん? 何だか窓に貼り紙が……

4/20(水) お休みします(!?)

4/20(水) お休みします(!?)

がーん。なんてこったい。
定休日が火曜日で昨日は休みだったはず。
それでわざわざ連泊して今日来ることにしたのに……orz
こんなことなら昨日のうちに本州へ渡ってしまえば良かったなぁ、
博多から小倉まで往復することも無かったなぁ……と無駄足を悔やむ。
まぁ残念だが落胆していても仕方ない。R3へ出て北九州方面へ向かう。
東京への御土産にふりかけ「御飯の友」が欲しかったので途中スーパーへも寄り道。
しかしなかなか見つからず、結局5、6軒回ってようやくゲット。
ついでに菓子パンで軽い朝食。だいぶ時間を浪費してしまった。
12:35、関門トンネル(料金100円)を抜けて九州を離れた。

本州と九州を結ぶ関門国道トンネル

本州と九州を結ぶ関門国道トンネル

本州は山口県に上陸し、R2を東へ。
13:35、小郡からR9→r61とつないで、山口市街方面へ。
14:05、春来軒本店に到着。
入店すると昼をだいぶ過ぎてるのにテーブル席は全て埋まっていた。
メニューは名物のばりそばの他は、ラーメン、ギョーザ、ライスのみ。
他の客は皆ばりそばを食べていた。予定通り自分もばりそばの並750円を注文。
ばりそばは山口独特の固焼きそばで、太めの揚げ麺に粘度の低いさらりとした餡を掛けたものである。

元祖ばりそば 春来軒本店

元祖ばりそば 春来軒本店

壁にはメニューのほかにも注意書きの張り紙がいくつもあった。
ばりそばを提供する店では春来軒という屋号の店が有名なのだが、山口には何店舗かある。
そしてこの店には、「当店が元祖で本家で本店で、他所とは一切関係ない」と
その類の主張が店内に口酸っぱく張り出されていた。
ちなみにこの店は創業60年とのこと。歴史がある分、何かしらドラマがあったのだろう。
なお、「ばりそば」という商品名はこの店が商標登録しているため、
他店では「焼きそば」「あんかけ焼きそば」と記載されているところもあるとか。
町おこしにも使いづらく、いろいろ悩ましいらしい。

伝票の裏にも念入りに……

伝票の裏にも念入りに……

さて、大きな皿に盛り付けられて、ばりそばがやってきた。
噂どおり、揚げ麺は太めでかなりのボリュームである。
野菜や肉、魚介類が具の餡に青ネギのトッピングが乗っている。
餡には僅かにとろみがついているが、食べている間に完全にサラサラになった。
味付けはあっさり目だが、麺がたっぷりスープを吸ってくれるため、旨味は十分。
パリパリだった麺は食べているうちにほぐれて柔らかくなる。
普通の麺の様に啜って食べられるようになった状態でも、絶妙なコシがあるのが面白い。

山口名物ばりそば (゚Д゚)ウマー

山口名物ばりそば (゚Д゚)ウマー

食べ終わって、14:40、出発。ここから夜まで写真無し。
r21→R262とつないで、防府でR2に接続。
あとは走ることに専念して、ひたすら東へ進む。
16:25、岩国を抜け、16:45、広島県に入った。
宮島を右手に眺めつつ、広島市街を抜け、16:55、R31を呉方面に。
海岸沿いを南下して魚見山トンネルを潜り、呉市街に。
18:35、呉市街にある今夜の宿に到着。
直前に予約したビジネスホテルなのだが、元ラブホっぽい造りだ。
まあ、構うことはない。荷物を整理して独り呑みに出た。
向かったのは呉の屋台が集まる赤ちょうちん通り
宿から夜風に吹かれて散歩がてら20分ほど歩く。
堺川沿いの蔵元通りを曲がり、赤レンガの歩道を進むと屋台の並ぶのが見えてきた。
敬愛する居酒屋礼賛でも何度か紹介されている富士さんというのが目的の店である。
20時過ぎに暖簾を潜ると先客が2組ほど。
とりあえず生ビールとおでんを注文。ふー、ようやく落ち着いた。

呉の老舗屋台 富士さん

呉の老舗屋台 富士さん

メニュー豊富でしかも安い!

メニュー豊富でしかも安い!

左端に座っていた愛媛出身の賑やかなおっちゃんと打ち解ける。
あとから右隣にやって来た老夫婦も会話に混じる。
話してみたらおっちゃんは昔トライアルを、老夫婦のご主人はモトクロスをやってたそうだ。
それもご主人の方はブリヂストンがバイクを生産していた時代のテストライダーだったとか。
陸王やメグロなど、実際に見たことの無い時代のバイクの名前もしばしば登場した。
他にも入るなりラーメンを注文して食べ終わると帰る、というお客さんも多かった。
この店は豚骨醤油の呉ラーメンでも有名らしい。相当美味いのだろう。

これは二杯目の千福&牛筋2種

これは二杯目の千福&牛筋2種

良い感じで出来上がった頃、締めにホルモン焼きそばを注文。
野菜とホルモンを鉄板で炒めて、塩コショウと辛口の味噌ダレで味付け。
茹でた麺を投入して、ソースをぶっかけ、混ぜて暫く置く。
ソースの焦げた香ばしい薫が漂ったところで盛り付けてできあがり。

富士さんのホルモン焼きそば!

富士さんのホルモン焼きそば!

麺は博多ラーメンよりは太いが、細麺の部類に入るだろう。
茹で加減が絶妙で、麺にコシがある。
具のメインとなるホルモンは噛み応えのあるシマチョウだ。
脂質が多く、タレの甘辛さとソースが相まってコテコテの味わい。

ホルモン+焼きそば 当然つまみとしても美味

ホルモン+焼きそば 当然つまみとしても美味

これとは別にメニューには普通の焼きそばもある。
ちょうどそれを注文した老夫婦のご夫人が僕にもおすそ分けしてくれた。
こちらはホルモンではなく豚バラ肉を使用している。
また、タレは使っていないのでソースの味が前面に出ていた。
揚げ玉を加えてコクをだしてる辺りが心憎い。
創業三十年でマスターは二代目。まだ若い。
居酒屋礼賛の浜田さんの名前を出したら、古典酒場の最新号を出してきた。
なるほど、浜田さんの連載記事でこの店が紹介されていたのか。
食べ終わって、また徒歩で宿へと戻った。かなり寒い日で夜風が冷たい。
長旅で疲れも溜まってるし、体調には注意せねばならぬのだが……



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