西日本焼きそばツーリング 七日目


4/19、火曜日。
今日は連泊かつ天気が悪いらしいので午前中は外出せず。
食堂で朝食を食べた後はネット閲覧しながら今後のルート調査。
気が付いたら昼飯時になっていた。さて、さくっと食べ歩きに出るか。
12:00、バイクで天神にある中華料理店・福新樓へと向かう。
堅牢なビルディングに入り、店員に案内されて2階に上がるとなかなか豪華な内装。
こういう店は何回来ても落ち着かぬ。
注文したのは福建炒麺、1,100円。
博多皿うどんとも呼ばれるこの店発祥の料理である。

天神の老舗中華料理店・福新樓

天神の老舗中華料理店・福新樓

ランチメニュー 価格帯が少しお高め

ランチメニュー 価格帯が少しお高め

四日目のレポにも書いたが、皿うどんと言っても色々ある。
長崎の四海楼が発祥の皿うどんはちゃんぽんのアレンジ料理。
同じく四海楼発祥で一般に長崎皿うどんと呼ばれるものは細い揚げ麺の固焼きそば。
そしてこの店発祥の博多皿うどんは太い中華麺を揚げて、煮込んで、炒めて作る。

福建炒麺=博多皿うどん (゚Д゚)ウマー

福建炒麺=博多皿うどん (゚Д゚)ウマー

麺はやや太めで断面が平たい四角。
ちゃんぽん麺とは思えないが、ちゃんぽんにもこの麺を使っているのだろうか?
固くは無いが腰があり、モチモチした食感で味がよーく染みている。
店員さんには「味付けは醤油ベース」と説明されたが、豚骨か魚介だろうか、コクのある旨味がある。
具にはたっぷりの野菜と豚肉、魚介類が使われている。汁っ気は少ない。
予備知識通り、見た目も味の志向性もソース焼きそばチックである。
値段は高めだが、やはりどこかB級の雰囲気を漂わす、とても美味しい麺料理だった。
12:45、食べ終わってその足で北九州の小倉へと向かう。
福岡市街を抜けてR3を北東へ。
13:35、雨が降ってきたので通りがかりのマクドナルドで小休止。
一時間弱休んで小ぶりになったので、14:30、再出発。
小倉市街でバイクを停めて、15:20、だるま堂へ入店。
だるま堂は小倉焼きうどんの発祥の店で訪れるのはこれで3度目である。
丁度入れ違いで先客が出たところのようだ。
店主のおばあちゃんは相変わらず曲がった腰でテキパキと動いている。
カウンターに腰かけ、お冷やを受け取って天まど510円を注文。

小倉焼きうどん だるま堂

小倉焼きうどん だるま堂

この店の焼きうどんは乾麺を使っているのが特徴である。
終戦直後、昭和20年に開店した当時、本当は焼きそばを作りたかったのだが物資が不足していた。
そのため已む無く乾麺のうどんを使い、それがきっかけで名物ができたのだ。

紹介された新聞記事

紹介された新聞記事

注文した天まどは焼きうどんに玉子の乗ったものである。
肉の脂身を鉄板に敷いてキャベツ、玉ねぎを小手でチャッチャ、チャッチャと炒める。
そこに固めに茹でた麺を投入し粉鰹、ソースで味付け。
その横で水で溶いた小麦粉を薄く焼き、焼きうどんを乗せて玉子を落とす。
ひっくり返して良い感じで玉子に火が通ったところで盛り付けて出来上がり。
玉子を窓から見る月に見立てて名付けられたメニューである。

だるま堂の天まどは終戦直後の味

だるま堂の天まどは終戦直後の味

麺はシコシコして歯応えがある。
ソースの味付けはあっさりしてるが魚粉の風味が深みを増している。
物資不足の時代に作られたメニューなので、実にシンプルなのだがしみじみと美味い。
「昔は玉子が高級品だったけど、今は安くなったねぇ」
昔に比べて値段は高くなったが、それでも10年以上据え置きだそうだ。
何でも500円玉が出た当時に、1コインで焼きうどん460円が買えることを意識して価格を設定したらしい。
以前はお好み焼きや野菜炒めなども作っていたらしいが、
独りでもできるだけ長くお店をやっていられるよう、ある時期からメニューを限定したそうだ。
今後とも末永く頑張って欲しいものである。

小倉城が見えたのでパチリ

小倉城が見えたのでパチリ

店を出て、15:50、出発。
ここから博多の宿に戻るのだがちょっと寄り道して、16:50、宗像大社へ。
宗像三女神を祀り、古来から海運や交通の安全を祈願する社として知られてきた。
宗像三女神は湘南の江の島や広島の厳島神社などにも祀られてるので、お馴染みの人も多かろう。

宗像三女神を祀る宗像大社

宗像三女神を祀る宗像大社

御由緒書 宗像大神の総本宮だそうです

御由緒書 宗像大神の総本宮だそうです

ここ、田島の辺津宮には市杵島姫神が祀られている。
さらに玄界灘を隔てた沖ノ島の沖津宮には田心姫神、大島の中津宮には湍津姫神が祀られており、
それら三宮を総称して宗像大社と呼ぶらしい。
とりあえずバイク旅の交通安全を祈願。

宗像大社辺津宮 本殿

宗像大社辺津宮 本殿

参拝を済ませて、17:10、出発。
天候は悪い上に、日も傾いて肌寒い。
18:05、宿に帰還。軽く一風呂浴びて着替えた。
20時ごろ、夕食のために徒歩で中洲の屋台へと向かう。
今日はもう特に焼きそば系にはこだわらない。
なんとなーくMという屋台へ入ってみたが、価格帯が高めでちと後悔。
肴は安くて700円くらい。高いものは1000円超。
屋台なら酒肴一品300~500円程度に抑えてもらいたいものだ。
隣の屋台が混んでる割にこの店が空いてるのも道理だと感じた。

中州 春吉橋付近の屋台街

中州 春吉橋付近の屋台街

これは地鶏のももあぶり700円

これは地鶏のももあぶり700円

と、何のかんの言いつつ、東京から来てる学生さんと駄弁りながら軽く飲んでお勘定。
青年はネットカフェで泊まるらしく、大きな荷物を抱えていた。
まだ小腹が空いてたので、締めに別の屋台でラーメンを食べた。
が、これも近所のバリコテの方が美味い気が……
うーん、どうも今日は不完全燃焼である。
ま、九州を離れて本州へ行く前の大休止と受け止めておこう。



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