6:00起床。目を覚ますと、まずカーテンを開け外を見た。
お、雨は止んだらしい! 手にした傘を畳んだまま歩いている人ばかりだ。
NHKの天気予報もチェック。今日は終日曇りで雨は降らないと伝えている。ラッキー♪
明日・明後日は雨のマークがついていたが、今日だけでも素直に歓迎しておこう。
ずぶ濡れだった雨具一式も乾いたし言うこと無し。YHに泊まって正解だった。
チェックアウトして荷物を積んで、7:50、福井青年館YHを出発。
福井を離れる前にどうしても名物のおろしそばを食べておきたい。
昨夜のうちに早朝から営業している蕎麦屋をネットで探しておいた。
この時間の市街地だけあって道路は渋滞しているが、近所の店なのでそれほど時間は掛からない。
8:00、ヨーロッパ軒のすぐ近くにある蕎麦屋、つるきそば佐佳枝支店に到着。
まだ開店前だったが、中で準備をしている気配がある。
10分くらい待つとおかみさんが窓を開け始めた。声を掛けると入店OKとのこと。
席に着いて注文したのは越前名物・おろしそばの大盛580円。
待つ間、テレビを見るとまたNHK連続ドラマをやっていた。
何気なく見てるだけなのに昨日のあらすじと繋がってしまう…むぅ。
出てきた蕎麦は腰が強めのシコシコ手打ち麺。蕎麦粉の比率は二八らしい。
トッピングはシンプルにネギとカツオ節のみ。
そこへ大根おろしがたっぷり入った出汁をどばっと掛けて喰う。
うーん、美味い! さわやかな大根の風味が蕎麦にぴったりマッチしている。
飲み込んだ後、胃がカーッと一瞬熱くなるのも大根ならでは。
カツ節・ネギも目立たぬながら良い仕事をしている。朝から満足!
食べ終わって8:30、出発。
県道30号を北上しR416を右折、8:35、R8に合流。
あとはひたすら金沢方面に北上するのみ。
幹線道路だけあって高速道路並の流れで進む。
9:00、ちょっと前、牛ノ谷峠を越えて石川県に入った。
加賀・小松を過ぎて、右手に白山が見え始めた。
名前の通り、冠雪して白い頂が神々しい。
せっかく晴れてるので写真を撮っておこう。
9:35、R8を降りてR360を白山方面に走って寄り道。
中海のあたりで撮影し、ついでにトイレ休憩。
R8へ戻りなおも北上。9:50、手取川を渡って左折。
川沿いを降って美川へ進み、10:00、あら与に到着。
加賀の隠れ名物・ふぐの子をお土産として購入し、東京への配送を申し込む。
ついでに今夜の晩酌用にもスライス済みのパックを1つ購入して持ち帰り。
県道25を海岸沿いに進み、県道58を右折して、10:20、R8に戻った。
10:30、給油を済ませ、10:35、R157を右折して金沢市街へ。
予定よりもいいペースだ。案内板に従って兼六園へ向かう。
駐車場が分かりにくくて迷ったが、無料だったので大歓迎。
11:00、入園料300円を払って園内へ。
わびさびを感じる素晴らしい日本庭園をのんびりと散策。
遠足の児童や団体の観光客は多いが、少し離れさえすれば喧騒はそれほど気にならない。
園内のあちこちにお茶屋があり、気軽に休憩できる。
僕もその内のひとつに入って、ほうじ茶とあんころ餅のセット400円を食す。
はぁー、落ち着くなぁ。
11:30、兼六園を出て、昼飯を食べに市街地中心部へ戻る。
5分ほどで辿り着いたのは洋食のお店・グリルオーツカ。
注文したのは金沢のローカル洋食・ハントンライス680円。
供する店によって微妙に具やソースが異なるらしい。
このお店はオムライスにエビや白身魚のフライを乗せ、タルタルソースを掛けたものだった。
ケチャップと玉子焼とフライとタルタルソース。食べて不味かろうはずがない。
ライスのボリュームもかなりあり、充分満足。美味かった~♪
会計の時に東京から来たと告げたら御礼を言われた。いえいえこちらこそ。
12:00、食事を終えて出発。R159を道なりに北上。
途中のコンビニで缶コーヒーを購入。この空き缶が後で役立つはず。
12:50、免田でR249に合流し、今浜で県道229を左折。
能登道路の下を潜って、12:55、なぎさドライブウェイに到着した。
千里浜なぎさドライブウェイは砂浜を走る約8kmの道路である。
通常と砂浜に比べて砂が固く締まっており、観光バスやオンロードバイクでも走行可能。
サンド走行が苦手な僕でもここなら全然大丈夫♪
ルパン三世のエンディングテーマを口ずさみながら快走した。
さて、オフロードバイクが砂浜で注意すべきは駐車時である。
砂がいくら硬いとは言え、普通にスタンドを立てると流石に倒れてしまうだろう。
そこで登場するのが前述の空き缶。
買ったその場で飲み干して平らにつぶしたやつを土台に使うのだ。
アスファルトの柔らかい北海道でも使われたりする技らしい。へぇー。
四輪車は皆かなりのスピードで走っている。観光バスも多い。
海の中へは入らなかったが、波打ち際ギリギリまで迫ったりして楽しんだ。
沿道に焼きハマグリを売る店が並んでいるが、昼食直後なのでお預け。
終点間際に最後の写真を撮りたくなった。
つい空き缶を敷く手間を惜しんで、落ちていた発泡スチロールにスタンドを立てて駐車。
降車した時は大丈夫そうだったが、カメラを取り出している間に目の前でバイクが傾き始めた。
発泡スチロールに滲みこんでいた海水がバイクの重みで搾り出され下の砂浜が液状化したらしい。
スタンドが沈み始めて、あわわ…とそのまま倒れてしまった。うーん、物臭はいかんなぁ…。
さて、走り終わって羽咋でR249に復帰した。
時刻は13:20。想定よりだいぶ早い。
この日に幕営を予定していたキャンプ場はすぐ近くだが、この時間にチェックインもないだろう。
とりあえず、無理しない程度に行けるとこまで北上することにするか。
13:25、気多大社に到着。
気多大社は能登国一ノ宮で祭神は大国主神。
巫女さんが神門(楼門)で声を掛けて順路を案内していた。
もう少し俺のタイプだったら写真をお願いしていただろうなぁ。惜しい。
縁結びの神社だけあって絵馬も恋愛系の願い事が多かった。
裏手にはお寺があった。由緒書によると元神宮寺らしい。
暑くなってきたので、これまで着ていたフリースを脱いで出発。
R249を北上し、14:00、県道36を右折。
能登金剛と呼ばれる日本海の荒波が作った奇岩群を眺めながら北上。
東尋坊よりは面白いと感じたが、晴れているせいもあるだろうな。
14:20、R249に復帰して、14:30、道の駅・とぎ海街道に到着。
ギネスブックにも登録されてるらしい世界一長いベンチに腰掛けて一服。
岸壁の母の歌碑もあった。この地に縁があるらしい。
さらに北上して、14:50、関野鼻に寄り道。
松本清張『ゼロの焦点』で有名なヤセの断崖を離れた場所から眺めた。
と言っても、その作品はまだ読んだことが無い…。
赤鼻の周辺は国道が工事中らしく、県道で迂回させられた。
道下サンセットパークでR249は海岸を離れて内陸へと進む。
山間に入ると途端に涼しくなってきた。路面温度は16度の表示。
15:30、中屋トンネルを通過し、15:40、輪島市街に到着。
まだ時間が早いので、そのまま前進。奥能登へと進む。
15:55、道の駅・千枚田ポケットパークに到着。
白米千枚田のすぐ脇にある道の駅だ。
海岸までのわずかな斜面を利用し、小さな水田が折り重なっている。
能登でも楽しみにしていたポイントだったが期待以上の壮観だ。
夕陽で無風だったらさぞかし美しいだろうなぁ…。
さて、そろそろ幕営地を決定しておきたい。
事前調査で念のためチェックしておいた木ノ浦健民休暇村を使ってみるか。
能登半島の最北端近くでオートキャンプ場と野営場があり、野営場なら720円…だったはず。
予約を入れようとキャンプ場を管理している国民宿舎・能登きのうら荘に電話を架けてみた。
塩犬「すみません、今日キャンプ場を使いたいんですが…」
管理者「あー今オフシーズンなんですよねー」
塩犬「え? 泊まれないんでしょうか」Σ(゚д゚lll)ガーン
管理者「いや、好きに使って構いませんよ」
塩犬「え?? 料金は?」(´Д`;)
管理者「無料でいいです、オフですから」
塩犬「水道やトイレは使えるんでしょうか?」無料キタ━(゚∀゚)━!
管理者「さぁ…使えるんじゃないでしょうか?」
塩犬「…わかりました、ありがとうございます」(´・ω・`)…
飲み水が確保できるのか不安が残るが泊まる場所が決まった。
予定を大幅に消化してイケイケでここまで来たが、ようやく落ち着く。
どこかで買出しを済ませて向かうとしよう。
16:10、出発。
その後も日本海を眺めながら北上するが、なかなかめぼしい店が見つからない。
曽々木に一件商店があったが、生鮮食料品はほとんど置いてなさそうだったのでパス。
16:35、道の駅・すず塩田村にも寄ってみたが、塩以外売られてない。
うーん、塩掛け飯か…それも悪くな…いやいや、無理無理。
いざとなったら能登半島を横断して珠洲市街まで行くしかないな…。
キャンプ場へ向かうなら県道28号、珠洲市街なら国道直進。
その分岐を目前にして、16:50、手前に小さなスーパー発見!
入ってみるとなかなか品揃えも良いではないか。 ラッキー♪
会計を済ませて外に出たところで、自販機の商品入れ替えをしていた店主に声を掛けられた。
今夜は木ノ浦でキャンプすることを告げると、そこへ至るまでの間のビュースポットを教えてもらえた。
さらに水を汲ませてもらえ、能登の観光のパンフまでいただいた。ありがたやありがたや。
17:20、買出しを終えて県道28号を能登半島の北端へと進む。
さきほど店主に教えてもらったゴジラ岩が左手に見えた。
なるほど、ゴジラに見えないこともない。
さすがヤンキース松井の出身県…ってのは関係ないか。
キャンプ場の手前で県道は海岸線を離れてヘアピンカーブの登りになる。
登りきったところにあった展望台からの景色がこれまた素晴らしかった。
17:25、木ノ浦健民休暇村に到着。
オートキャンプ場と野営場があったが、最終的に選んだのは炊事棟前の東屋の中。
ここなら雨が降っても大丈夫だ。不要かも知れないがテントは一応張ろう。
トイレは身障者用が施錠されておらず、水もちゃんと流れていた。炊事場もOK。
うーん、なかなか理想的な状況だ。
テントを張り終えて晩酌開始。
ふぐの子の糠漬けでビールをチビチビ飲みながら、とり野菜鍋を作る。
材料は鶏肉・ネギ・しいたけ・豆腐、そして石川のローカル商品・とり野菜味噌!
石川県周辺で売られている味噌で、これを使うと簡単に美味しい『とり野菜鍋』が出来るらしい。
袋に書かれていた分量の半分の水に、これまた半分の味噌を溶き加熱。
そこへキッチンバサミでブツ切りにした各材料を投入し、煮立って火が通るのを待つのみ。
野菜は白菜がオススメらしいが、一人で食べるには大きすぎるので今回は断念。
煮えたところで早速味見。
…( ̄~ ̄;) ウーン
美味い! 味噌汁より簡単なのに美味い!
味噌の原料を見るとニンニクや香辛料が入ってるらしいが、うーん、こりゃ便利だ。
酒を飲みながらバクバク食べた。美味美味。
用意した材料はかなり量が多かったが、水と味噌を足して全部使い切った。
〆はふぐの子糠漬けを使ったお茶漬け。
ふぐの子は文字通りふぐの卵巣を加工した食品である。
元々猛毒の部位なのだが、塩と糠に数年漬けるとなぜか毒が抜けるそうだ。
江戸時代以前からの伝統食で、石川県でしか加工が許可されて無いらしい。
粕漬けは糠漬けから塩抜きして粕に漬け直したもの。
購入する際に糠漬けと粕漬けの味見をさせてもらったが、糠漬けはかなり塩辛い。
対する粕漬けは円やかで食べやすかった。初心者にはこちらがオススメらしい。
さて、その糠漬けのお茶漬け。
なるほど、そのまま食べると塩辛さがきつかったが、お茶漬けにすると抵抗がない。
明太子のような風味でなかなかいける。が、タラコとの違いがちと分からん。
米と鍋は明日の朝食用に少しだけ残しておいた。
今日一日、晴れてよかったが、やはり明日・明後日は雨なのかなぁ。
ついつい天気予報を何度も聞きなおしてしまう。
気になるラジオはNHK♪ か…
なぎさドライブウェイ 、良いですねぇ。自分も今年のいずれかで三連休に折り合いをつけて
行ってみようかと・・・。
とり野菜味噌も超チェック。調味料レベルまでご当地の味を探求するスピリッツは流石です。
手間を惜しまなければ安価で充実感あふれる鍋が食えそうですね。(コレ重要)
最近はどうも幕営地入りが遅いのですが、早めに現地入りしてちょっと凝ったことをするスタイル
に切り替えたいモノです。
乙尺400海苔さん、こんにちは。
週末は志賀草津へ濃いキャンプツーリングに行かれたようですね…。
なぎさドライブウェイ、夏は海水浴場になるようです。
水着のおねーちゃんを轢かないようにご注意下さい。
とり野菜鍋は味噌販売元の直営レストランが金沢となぎさドライブウェイの間にあります。
http://www.toriyasaimiso.jp/resutaurants.html
ハントンライス直後だったので食べることができませんでしたが、
通りがかったときには平日だというのに車が何台か停まってました。
そこでも食べてみるのも良いかもしれませんねー。