ユニクロのヒートテックのアンダーウェアにマイクロフリースの上下。
それらを着込んで3シーズンシュラフに潜っていたのだが足の方が冷えてきた。
念のため持ってきていたもう一つのシュラフを使って二重に。
そしてハクキンカイロも追加支援。余裕を持って寒さを凌ぐことが出来た。
ダウンのインナーパンツがあれば、まだシュラフは一枚で済むな。
…冬季キャンプの算段をしながら安眠して、翌朝は6:00起床。
朝食は昨夜のおでんの残り。目論見が外れて半分ほど余ってしまっていたのだ。
アツアツに充分加熱して、またハグハグ満腹~♪
小便しに外に出ると霜が降りていた。当然か。
フライシートの地面に近い部分は結露した水分が凍っていた。
テントを撤収し、荷物をまとめて、8:15出発。
キャンプ代をばっくれてしまおうかとも思ったが、ちゃんとポストに入れといた。
これで大っぴらに文句が言える。(笑)
さて、日光へ来たからには東照宮へ行っておかねば。
8:25、隣接している二荒山神社(ふたあらやまじんじゃ) の有料駐車場に到着。
バイク料金は200円だったかな?
丁度、立派なトイレがあったのでそこで大を済ませた。
すっきりして東照宮へ。拝観料1300円。
小学生の団体が丁度来ていた。にぎやかって言うか、やかましい。
日光東照宮は知っての通り東照大権現・徳川家康公を祭っている神社である。
実家の近く、駿河の久能山というところにも東照宮があり、小学校で遠足に行った。
静岡は家康所縁の地なので不思議はないが、日光が選ばれたのにも理由がある。
ここは江戸城の真北なのだ。江戸の町が風水を考えて作られたのは有名な話。
将軍家と江戸の町を守るのに、徳川家康ほど相応しい神様はいないだろう。
かくして徳川家康は江戸時代に神として祭られ、人々は「権現様」と尊称してきた。
しかし家康に対する純粋な信仰心は一般民衆にあったのだろうか…?
少なくとも現代では、戦国武将の一人という感覚しかないのが一般的だろう。
菅原道真が天神様と呼ばれたり、平将門が明神様と呼ばれるのとは、どうも違う気がするのだが…。
それにしても建物は流石に豪奢だ
天下を取った徳川家が江戸初期の一流職人を総動員して作っただけのことはある。
三猿、陽明門、三神輿…贅と工夫を凝らした巧みの技が随所に見える。
敬虔な信仰の場というよりも、権勢の誇示に走ってるが、それでもこの芸術的な建造物は驚嘆に値する。
薬師堂では拍子木を打つと天井に描かれた龍が鳴く、鳴龍も実演してもらえた。面白い音響効果だ。
ちなみに「東照大権現」は本地垂迹説で本地が薬師仏とされている。
そのため東照宮には神仏混交で薬師堂が建立されているのだ。神社なのに仁王があるのもそのため。
参拝を終えて、9:20出発。次の目的地は霧降高原道路。
日光市街を離れ鬼怒川の支流・大谷川沿いに東へ進み、看板に従って左折。
路肩を猿がうろちょろしてる道を走って、9:35、料金所に到着。
通行料金は930円。標高も高いが通行料金も高い。
復員に余裕のある登り勾配のワインディングを快走。
気温は低いが、それでもバイクをちらほら見かけた。開けた展望が気持ちいい~♪
牧場を抜けて有料区間終了。北上して栗山村へ。
県道23号を右折し鬼怒川沿いに東へ進んで次の林道を目指したが、
10:25、給油であてにしていた林道手前のGSが日曜閉店。orz
ガソリン確保のために5km余り分岐の先まで県道を遡って、ちょっと時間をロスしてしまった。
ついでに途中の物産センターでトイレ休憩。
昼飯は遅くなる予定なので、腹つなぎに栃の実の入った大福を食す。
そういや、栃木って栃の木から名づけられてるのね。
さっきのルートをまた進み、今度こそ林道へ。
ちょっと迷って、11:00、前沢稲ヶ沢林道の入口に到着。
渓流沿いの未舗装路をのんびり走り、着々と高度をあげてゆく。
工事車輌だろう、太いタイヤで路面が踏み固められているが結構凹凸がある。
支線もあったが突入は控えておいた。
沢筋を離れ標高が上がるにつれて展望が開けてくる。やがて枯れ木の茂る山肌に包まれた。
2箇所ほどの工事箇所を過ぎると、路面の状態が悪化。ダートから小石の多い路面になる。
結構ガレ気味だ。幅員も狭く、落葉・落石が多い。
谷をなぞるようなトラバース路で一気に高度を稼ぎ、ピークに達したところで未舗装区間はプツッと終了。
峠から先は舗装されたばかりの綺麗なアスファルトが山襞に沿って谷筋へと伸びていた。
時刻は11:40。起点からここまでで14kmくらいか?
舗装林道を沢沿いに下り、12:00過ぎ、県道249に合流。左折して西へ進む。
平家落人伝説の湯西川温泉街をスルーして、山道をウネウネとひたすら登る。
12:25、土呂部峠で県道から馬坂林道へと右折。
この馬坂林道は田代山スーパー林道や帝釈山林道(川俣桧枝岐林道)へのアプローチに使われる林道だ。
今日はそれら峠越えのロングダートは積雪が恐いのでやめといて、大人しく馬坂林道のみ走行することにした。
土呂部峠からダム湖の川俣湖へと下ってゆく林道なのだが、交通量が実に多い。
帝釈山林道との分岐までほとんどフラットダートだったが、勾配が緩やかになるにつれ水溜りが増えてきた。
泥濘に気をつけねば…と思ったら雨まで降り始めた。またかよ。
この辺りの標高なら雪にはなりそうにないのが不幸中の幸い。
13:10、林道走行終了。川俣ダムに掛かる橋の袂で県道23に合流した。
県道を奥鬼怒方面に右折。走ってるうちに雨は止んだ。
13:17、食事処『またぎの里』に到着し、やっと昼食。頼んだのは熊丼。1200円。
∩___∩ /)
| ノ ヽ ( i )))
/ ● ● | / /
| ( _●_) |ノ /
彡、 |∪| ,/
/ ヽノ /´おばちゃん、熊丼一丁!
フタを開けると甘めに煮た玉ねぎの陰にひっそりと熊肉。結構美味い。
牛肉と違って何となく獣っぽい。話の種にはなりそうだ。
それにしても席への案内や注文取りの手際が悪い店だった…。。
食事を終えて、14:10、出発。さらに鬼怒川の上流へと進む。
10分足らずで川俣温泉の分岐に到着。
数十分に一度高く噴き上げる間欠泉があるのだが、時間が無いので素通り。
女夫淵を目指して直進。県道はここまで。ここからは奥鬼怒スーパー林道の区間だ。
奥鬼怒スーパー林道の未舗装区間の大部分は一般車輌通行止だ。
群馬側と栃木側双方に厳重な有人ゲートがあって役所の許可証が無いと通れない。
ただし、その有人ゲートまで数kmのダートは一応走れるらしい。
せっかくなのでそこまで往復したいなぁ…ってことで物は試し。
女夫淵まで来てみたら、鉄橋前のゲートが解放されていた。ラッキー♪
加仁湯まで片道5km余りを往復。
奥鬼怒温泉郷の送迎バスと徒歩のハイカーの邪魔をしないようにのんびりまったり走行。
超フラットな未舗装路だったが、秘境・奥鬼怒の山並みを楽しめた。
15:05、川俣温泉に戻ってT字路を右折。
奥鬼怒スーパー林道(山王林道)へ。こっちは全線舗装済み。
光徳まで21kmの山岳道路だ。日がかなり傾いているので急いで行こう。
ウネウネウネウネウネウネウネウネと曲がりくねった単車線のアスファルトを登ってゆく。
グングン上がる標高と反比例して、気温はグングン下がってゆく。
行く手には暗雲が立ちこめ、太陽の光も薄らいできた。
1500m、1600m、1700m…寒い寒い寒い…。
そういえば夕方からところによって雨って予報されてたなぁ…。
15:45、日光市と書かれた看板を仰ぎ見ながら、山王峠をようやく越えた。
これでほっと一息…と思ったらばらばらと雨…じゃない、霰(アラレ)が降り注いできた。
米粒ほどの氷が全身にピシピシと当たる。ライスシャワーを浴びる花嫁じゃねーっての。
高所から逃げるように熊笹の間を縫うワインディングを下る。そのうち霰は止んだ。ふぅ。
15:55、奥鬼怒スーパー林道の終点に到着。
見覚えのある光徳牧場を抜けて、戦場ヶ原~中禅寺湖へと戻ってきた。
もうすぐ日没だったが、後は帰るだけなので余裕がある。
16:10、華厳の滝をちょっくら見学。駐車料金は100円。
迫力ある滝を見下ろせるってのも珍しいシチュエーションだ。
ついでに冷えた体を温めるため、甘酒250円を飲む。
昨日のやしおの湯に寄ろうかとも思ったが、これで我慢しておこう。
このまま、いろは坂から日光自動車道を経て東北道へ。
夕闇の中、帰りも大声でパフィーを歌いながら都心へと南下。
寒い季節のキャンプ・ツーリングも結構楽しめるものだ。
唯一不満だったのはいつものバッグ。
あれだとサイドケースの開閉ができないんだよなぁ。
どうしたものか…。。