今回は武田信玄公ゆかりの地、甲斐の国・山梨へ行ってきた。
出発は朝6時。天気予報は晴れ。行楽地は大混雑が予想される。
とにかく東京を早いとこ抜け出さないと…。
環七から甲州街道に入り、多少迷子になりつつ西へ。
調布・立川・八王子を過ぎ、相模湖のGSで給油。
3人連れのライダーに話しかけられてGPSの使い勝手など語る。
彼らは高速で塩尻へ行くそうだ。彼ら以外にもバイクをよく見かけた。
ひさびさに晴れた週末だからだろう。雨でツーリングしてる物好きは私も含めて少数派らしい。
山梨県内に入り、曲がりくねった道をトコトコ走る。
…だんだん眠くなってきた。 実は昨夜はプールで泳いだり、
「踊る大走査線2」のオールナイト上映を見たりしてほとんど寝てなかったのだ。
というわけで、勝沼の手前にあった道の駅「甲斐大和」で休憩。8時半。
首都圏は抜け出したので、渋滞はもうそれほど心配ないだろう。
農家のおばちゃんが売ってた桃を一個買い、その場でカッターナイフで皮を剥いて食べた。
甘い果汁が疲れた体に染み渡る。そのまま東屋で仮眠。
8月の日差しは強かったが、高原のさわやかな風が気持ちいい。
9時半。道の駅のトイレで水を汲んで出発。トイレの水といえども上水道だから気にしない。
最初の目的地は水ヶ森林道。
勝沼で甲州街道を離れ、GPSを頼りに北西へ向かう。
途中、ほったらかしの湯という温泉があったが、まだ入浴には早すぎる。
そこから道をまちがえて、えらい山道に入ってしまった。
これまで走ったどんな林道よりハード。何度も転倒しクタクタになりながら途中で引き返してきた。
何kカロリー消費したかなー、とかプラス?に考えつつ、進路修正。
時間のロスはあったものの、正午に水ヶ森林道の起点である太良峠に到着。
時間も丁度頃合なので昼食にした。こないだのマルタイ棒ラーメンの食べ残しを調理。
12:30出発。ダートが7.7km続く水ヶ森林道。ぬかるみやギャップはあったが、全体的にかなり走りやすい方だ。
さっきの山道とは比較にならないほど走りやすい。途中、アヤメの群生地があった。
アヤメ自体はほとんど咲いてなかったが、他のさまざまな花が咲き乱れた夢のお花畑だった。
一度もこけることなく林道を抜けアスファルトの道へ。
そのまま次の川上牧丘林道の起点まで走り、トイレ休憩。
林道手前の駐車場を見ると、家族連れが多かった。
林道に入っていく車両も多い。
そう、ここはドライブ観光の名所なのだ。
川上牧丘林道は長野の川上村と山梨の牧丘町を結ぶ、かなり荒れた路面の林道である。
その途中にあるのが大弛峠。標高2360m。
一般車両が通行できる日本でもっとも標高の高い地点である。
また、そこから奥秩父の最高峰・北奥千丈岳(2601m)へもかなり手軽に登れることもあり、
登山者と観光客の車で休日は混雑してしまうらしい。今日もひどかった。
峠までの途中、舗装工事してる所もあり、思ったより路面状態は悪い。
一度、ギャップに後輪がはまり、なかなか抜けられずにいたら、TTRに乗った方に声をかけられてしまった。
恥ずかしい限りである…。結局大弛峠に到着したのが午後2時過ぎ。
駐車スペースもないほどの大混雑だった。
長野側を下り、県道へでた。
中津川林道へ行ったときに通った道だ。
だが今回はすぐに山梨側へもどる。
信州峠経由で走り続け、午後4時前に増富ラジウム温泉郷へ到着した。
増富の湯という公共の立ち寄り湯で 700円を支払い入浴。
… さて、今日の宿だが、前回の房総で懲りたこともあり、今回はキャンプ場を予約した。
尾白の森キャンプ場というとこで、バイクで一泊なら800円。これで邪魔されずに眠れるなら安いものだ。
30分ほどで温泉を出てキャンプ場に向かった。途中、夕食の材料を仕入れる。
現在地からキャンプ場までかなり距離はあったが、午後6時くらいに到着した。
受付を済まし早速テントを張った。ひとりでは余るほどの広さのサイトだ。
周囲は家族連ればかりで、完全に浮いているが気にしないことにして食事の支度。
今日のメニューは「なんちゃってキノコクリームスパゲティ」!!
1.キノコをバターで炒め塩で味付け
2.粉末のコーンスープをお湯で溶かし、1のキノコとからめる
3.ポポロ・サラスパを茹でて水気を切り、2のソースとからめて出来上がり!!
…キノコが傷んでたらしく変な味がしたので、3口食べて捨てました。
デザート用に買っておいた、トマトとヨーグルトでとりあえず満腹になったので、よしとしよう。
さて、このキャンプ場の脇を流れる尾白川は名水100選にも選ばれたほどの水とのこと。
国道の分岐にあった道の駅「白州」でも名水を汲んでる人が列をなしていた。
9時にキャンプ場のゲートが閉められるので、その前に私も汲もうとペットボトルを持っていった。
のだが、…どこかの自己中家族が、いくつものポリタンクを台車で運んで汲んでいたため大行列。
待つのも馬鹿馬鹿しいや、と戻ろうとしたとき、自分のバイクの隣に休憩中のライダー発見!
野宿経験者の私にはわかる。ここを寝場所にするつもりだろう。
「ここで寝るんですか?」
と声をかけたら案の定。一日中走り続けて眠いのだが、ここでは熟睡できなさそうで悩んでる様子。
テントは積んでいるがキャンプ場どころか、ここがどこかもよくわかってないらしい。
私以上にアバウトだ。気に入った。
「よかったら、自分が泊まるキャンプ場に聞いてみましょうか?」
受付に電話してたずねたら、私のテントの余白でならOKとのこと。
800円かかるがここよりましと、隣で泊まることになった。
甲州のの真っ暗な夜道を、ミラーで後続のヘッドライトを確認しながら、私が彼をキャンプ場まで先導する。
袖触れ合うも他生の縁。吉と出るか凶と出るか?
時刻はまもなく午後9時になろうとしていた。