7:30くらいに起床。素泊まりプランなので朝食は無し。
宿に置いてあったコミックをのんびり読むなどしてから身支度を整え、9時近くにチェックアウト。
年配の女将さんが「これ、どこかで食べてな」と、手作りのおにぎりと缶コーヒーを渡してくれた。
これは嬉しい。ありがたくいただいておきます。
宿を出てとりあえず向かったのは須賀川総鎮守の神炊館(おたきや)神社。
震災以降、鳥居や石燈籠が崩れたままで、参道はちょっと酷い有様だった。
参拝してから駐車場で先ほどのおにぎりを食す。
さて、昨日食べ損ねた二本松の店が当面の目的地だが、まだ開店まで時間がある。
どうしようかなぁと考えながらR4を北上。
郡山、本宮を通過して10時半くらいに二本松に着いてしまった。
二本松城、別名・霞ケ城に向かってみるも、本丸天守台はこれまた震災の影響で立ち入り禁止。
ま、素晴らしい景色を拝むことができたから良しとしよう。
11時過ぎ、二本松駅のすぐ近くにある市民交流センターへ。
震災で浪江から移転した杉乃家という店が、ここで営業を再開しているのだ。
2012年4月現在、イベント以外で浪江焼きそばを食べられる店はここしかない。
注文したのは勿論なみえ焼きそば。
詳細はいつか『焼きそば名店探訪録』で紹介するつもりだが、極太の麺とシャキシャキのもやしがとても美味しかった。
食べ歩きの予定だったが浪江焼きそばのボリュームが予想以上だった。
次の店は少し時間を置きたいので、R4を南下して本宮市にある安達太良神社へ寄り道。
安達太良神社は安達郡総鎮守で、なかなか趣のある社だった。
長い階段も腹ごなしにちょうど良い。
本宮からは阿武隈川の対岸に渡ってr73をのんびりと南下。
のどかな眺めで交通量も少なく快適なルートだった。
お腹もだいぶこなれて来たところで郡山市街の2軒目の店へ向かう。
13時過ぎ、国道4号沿いにあるレストラン三國に到着。
この店はステーキやハンバーグが売りのレストランだ。
しかし、なぜか洋食に交じってあんかけ焼きそばも人気らしいのだ。
ランチメニューを見て注文したら馬鹿でかい皿が運ばれてきた。
麺の量自体はほどほどだったが緩めの餡が全然減らない。
どうにか食べ終えてサービスのアイスコーヒーを飲み一息ついた。
さて、次の目的地はあぶくま洞だ。
郡山東ICから磐越道を使って移動。高速道路の無料措置がありがたい。
小野ICで降りて案内板に従って山を登り、15時前にあぶくま洞に到着した。
阿武隈山地を代表する観光地のあぶくま洞は、福島第一原発から直線距離で約33kmという場所に位置する。
ぎりぎり30キロ圏外で発表されている周辺の放射線量も人体に影響のないレベルだが、震災以来、閑古鳥が鳴いていると聞く。
情報の受け止め方は人それぞれなので、この地域を忌避するしないは自由だが、自分は安全と判断して今回訪れてみた。
ちなみにスタッフに尋ねたら、春休みに入って人出も少し回復したそうだ。
入場料を支払って巡路を進む。中はRPGのダンジョンのようだ。
神秘的な光景が美しくライトアップされ、眼前に次々と展開してゆく。
狭く低く、腰を屈めないと通れない場所もあれば、「よくもまぁこんなところに階段を」と感心してしまうルートもあった。
観光客が少ないというのは空いてるというメリットもある。
本来なら恐らく他の客と追いつ追われつしながら観なければならないのだろうが、今回はのんびりと歩くことができた。
ある意味、今のタイミングはお勧めかもしれない。
圧巻は滝根御殿と名付けられた大空洞だ。
現実と思えない規模の大広間は、まさに大地の神秘と讃えたくなる。
ライトアップも色とりどりに趣向を凝らして楽しめた。眼福眼福。
正味40分程度の地底探検を終え、売店でしばし休憩。
ついでに地元産の山ぶどうを使って洞内で熟成させたというあぶくまワインをお土産に購入した。
あぶくま洞の次は、さらに登ってカルスト台地の仙台平へ向かってみた。
頂上までの道は北側が残雪で閉ざされていたため、最後はバイクを道端に停めて歩いて登った。
もう一軒行きたい店が残ってるのだが、夕食にはまだ早い。
小町生誕の地と称する小野町へ戻って、石碑など見てきた。
秋田県湯沢市も生誕の地だったはずだが、まぁなんというか、きっと二回生まれたのだろう。
夕方17時近くになって小野町から須賀川へと向かう。
新町街道は割と空いていて快適だった。
途中、ローソンで郡山の会社が販売している酪王カフェオレを購入。
この品、もともと地元でしか売ってなかったらしいが、
最近では首都圏の100円ローソンでも買えることをツイッター経由で教えていただいた。
原発事故の風評被害でだぶついた原乳を、格安で捌いているのかなぁ……などと考えてしまう。
17:50に到着した本日最後の目的地は、須賀川にある中華レストラン、とん珍。
昨日飲んだとり峰からごくわずかの距離である。
このとん珍、看板に「須賀川で最初の元祖ソース焼きそば」と謳っていて、焼きそばが人気なのだ。
見た目はシンプルだが食べてみたらかなりの辛口で、癖になる味だった。
食べ終えて18:20、帰路についた。
須賀川ICから東北道に乗って、あとはひたすら南下。
こまめに休憩を取りながら東京外環道を経由して、22:30、無事帰宅。
個人的に福島の浜通りは元通り回復して欲しいが、そのための道筋はいまだ見えない状況だ。
ただ福島という地域を必要以上に忌避したり、ましてや思い込みによる差別などあってはならないと思う。
前述のとおり判断は人それぞれだが、行きたくなったら私は今後も気軽に福島を訪れたい。
あちこちまわって単純に楽しかったし!
やきそばぜんぶおいしそう!!あぶくま洞もいいなぁ~~
どこの塩昆布野郎だー!!
どうもコメントありがとうございます。
焼きそば美味しかったです!
特におすすめはやはり浪江焼きそばですね!
あと、あぶくま洞も掛川花鳥園と同じくらい良いとこです!
んんんん~~~~・・・( ̄~ ̄; この鍾乳洞の写真、妙にエグいっスね。
http://s-dog.net/archives/2012/03/30/IMG_0143.JPG
ナンだかエイリアン初作に出てきた、化石化したバイオメカノイドみたいな感じがします。
グロキモいというか、生き物の化石を連想させる。
内臓チックな感じで、ギーガー(エイリアンのデザインした人)の絵を彷彿とさせますよね。
雪の結晶やリアス式海岸がフラクタルで説明されるように、自然の造形の相似形は何かしら必然的なんだと思います。
あぶくま洞内は撮影禁止ですが・・・
酪王カフェオレの出所が心配なら、こちらで調べて下さい。
http://www.rakuou-milk.co.jp/traceability/index.aspx
原発事故の風評被害でだぶつく訳ないじゃないですか。
県外の外食産業がこぞって格安で買い取ってますから。
補償金もらう為には、売り物にならないと分かってても作らなきゃいけない→そこに付け込んで外食産業が格安で買い叩く→捕食金出さなくていいので県は見ないふりという素敵なスパイラルです。
失礼しました。
「郡山市在住です」さん、コメントありがとうございます。
> あぶくま洞内は撮影禁止ですが・・・
撮影禁止の注意書きを全く見た覚えが無かったので、
念のためにあぶくま洞管理事務所に電話して尋ねてみましたが、洞内の写真撮影もOKだそうですよ。
混み合っているときはご遠慮いただくこともありますが、普段は問題無いそうです。
他のサイトでも「写真撮影禁止」の記述がいくつか見受けられますが、方針を変更したのかも知れませんね。
> 酪王カフェオレの出所が心配なら、こちらで調べて下さい。
ありがとうございます。ただ、私個人は心配してませんので。
> 原発事故の風評被害でだぶつく訳ないじゃないですか。
うーん。ご説明いただいた状況のことを「原発事故の風評被害でだぶついた原乳を、格安で捌いている」と表現したのですが。もっと伝わるように書けば良かったですね。