6:30くらいに起床。フェリー客室の照明はいつまで経っても暗いままだ。
波が高いのかだいぶ揺れてる。窓に波しぶきが掛って外はよく見えない。
そういえば、数日前から日本全体がこの冬一番の低気圧に包まれていた。
北海道辺りでもドカ雪が降ったという情報が漏れ伝わってる。
本来なら風呂に入れるのだが、今日は時化でNGとのこと。
朝飯はカップのまいたけうどん。後はずっと船室で寝て過ごす。
13:00ごろから北海道の大地が水平線の先に見え始めた。真っ白だ。
下船前に給湯室で水筒に熱湯を汲んでおこう。
フェリーは苫小牧に定刻通り着岸し、14:00、下船。
うわぁ、一面の雪道だ。予想以上の雪の量にひるんでしまった。
例年、苫小牧周辺はほとんど雪が無いと聞いてたのだが…先が思いやられる。
ともあれ、まずは腹ごしらえである。
同行を願い出たXLRさんとMr.mudさんを率いて、私の先導で苫小牧市街をちょっと西へ。
すぐに港の方に左折し、14:20、海の駅・ぷらっと港市場に到着。
本当ははす向かいにあるマルトマ食堂へ行ってみたかったのだが、日曜は休業なので諦めた。
雪に埋もれた駐車場にバイクを止め、三人で屋内へ入り目的の店・とりあえず逢海へ。
店内の暖房が暑い。写真を撮ろうとしてもレンズが曇って難儀した。
着席して三人とも「ほっき飯し」(※原文ママ)の大・850円を注文。
苫小牧特産のホッキ貝がたっぷり入った炊き込みご飯である。
実に美味い。貝は刺身より加熱してある方が好きだ。
上陸して最初の食事に大いに満足。
食べ終わって、XLRさんとはここでお別れ。稚内での再会を誓う。
15:00、Mr.mudさんと二人で出発した直後に渡道後初めての転倒。
右手親指を軽く突き指してしまった。
さらにR36に出るまでの間にもう一度転倒。
足を挟まれあたふたしてたら、通りがかった大宮ナンバーの自動車が停車し、お兄さんに助けられた。
この時点で不安がかなり高まった。本当に宗谷岬まで行けるのだろうか…?
R36を右折して、r259を経由して、R234へ接続。
ベチャ雪の残る苫小牧市街を慎重に抜けた後は少しペースを上げた。
圧雪路なら割と安定して走れそうだ。
とはいえ写真を撮ってる余裕は無い。雪景色の中を黙々と北上。
16:00、辺りがだいぶ暗くなってきた。
幕営地として予定している道の駅まで、まだだいぶ距離がある。
今日はまだ数十kmしか移動してないが、初動が遅すぎたので仕方ない。
安平町・追分の辺りで左に分岐するr226に入り、路肩に停車してMr.mudさんと相談。
夜の雪道走行は避けたいので、手近な場所で幕営することにした。
地図で周辺を確認し、近くにあった鹿公園というところに目星を付けた。
まず、追分の街中で買出しと給油を済ませておく。
今回、毎日の献立はMr.mudさんにほとんどお任せである。
準備が整ったところで幕営地を目指し、16:40、鹿公園に到着。
辺りは既に真っ暗だが、街灯があるので設営作業に支障は無い。
まずはテントを張るスペースの雪を退ける。
続いてグランドシートを敷き、本体を広げてポールを立てる。
冬山用のフライシートを張り、ペグで固定した後、裾に雪を被せて完成。
幕営準備を終え、ガソリンストーブで雪を溶かして水を作る。
っと、スノーモービルを積んだ車が入口に停車した。
と思ったら降りてきたお兄さんが声をかけてきた。
冬にバイクで北海道に来てる連中を目の当たりにするのは始めてだったようで色々話す。
東京出身で自分もバイクに乗ってるらしい。励まされてしまった。
ちなみに後ろのスノーモービルは800ccの2ストらしい。すげー。
さて、初日の夕食はホタテとエビの塩味魚介鍋。
Mr.mudさんから事前に予告されてた通り、この後毎日鍋となる。
薄味仕立てでポン酢など付けてバクバク食べる。野菜もたっぷりで美味。
締めにうどんを三玉投入。翌朝に予定してた分まで食べてしまった。
食事の最中、テント内で鍋を移動させる際にこぼしてしまい、自分の右足の甲を火傷してしまった。
靴下を脱ぐと皮が一部ペロリと剥けてる。
雪で十分に冷やしたので痛みは引いたが、旅を終えた今もまだ完治してない。
右手の突き指といい、初日から満身創痍、前途多難である。
22:00、就寝。
外では雪がサラサラと降っている。
防寒装備は万全なので寒くはない。
翌日の路面状況だけが気になった。