雨の降る日は天気が悪い


夜半からまた雨が降り出した。シトシトと嫌な感じだ。
5:30起床。NHKラジオの天気予報によると今日は終日ぐずつくらしい。欝。
朝飯は取らずに即撤収開始。東屋が使えたのは不幸中の幸いだった。
プレハブの管理棟の脇にあるリアカーは鎖で繋がれ鍵が掛けられていた。
管理人はまだ来ないので使えない。仕方なく一輪車(通称・ネコ)で荷物を運ぶ。欝欝。

はぁ…また雨か… 一気にテンションダウン↓↓

はぁ…また雨か… 一気にテンションダウン↓↓

リアカー使えずネコ車

リアカー使えずネコ車

7:20、出発。道道46号を右折して南下。
雨量が多く視界が狭い。交通量の多い道は危険かも知れない。
国道手前のサンクスで雨宿りしながら朝食。
2個で105円の菓子パンとぶどうカツゲン。締めて210円也。

秋季限定ぶどうカツゲン やっぱ(+Д+)アマー

秋季限定ぶどうカツゲン やっぱ(+Д+)アマー

北海道=「誰もいない道&晴れ渡った空」じゃろがい!

北海道=「誰もいない道&晴れ渡った空」じゃろがい!

R274を左折して東へ進む。だが前述したように交通量が多いのは危険に感じた。
これまでの経験からすぐに道道3号へとルートを変え、国道を避けて東へ進んだ。
案の定、信号も無く交通量も少なかった。
長沼・由仁を過ぎ、道道602号を経て、8:20、R274に復帰。

雨に煙る夕張山地を眺めつつR274をショートカット

雨に煙る夕張山地を眺めつつR274をショートカット

GSで給油を済ませてから雨霧林道へと向かった。
ちょっと迷いながらも入口を見つけ、8:40、ゲートに到着。
ゲートはガッチリ閉ざされていたが、脇に隙間があった。今回もモゴモゴ。
うーん…人の通った気配が無い…路面も荒れ気味だ。
地図では完抜してるはずだが嫌な予感がする。

雨霧林道ゲート むぅ…人の気配を感じない…

雨霧林道ゲート むぅ…人の気配を感じない…

路面に草が生えてますなぁ 侘しいですなぁ

路面に草が生えてますなぁ 侘しいですなぁ

雨の中、薄暗い森の峠道をトコトコと上ってゆく。
峠を付近はなかなかのガレ場。霧まで出てきた。林道名に嘘は無かったようだ。
さらに進むと、9:10、バリケードが現れその先がドーンと路面陥没していた。
幅員一杯に深さ1mくらいの溝が横切っている。むぅ…これはさすがに越えられない。
その先も重機で均されたばかりのような道だった。
仕方ない。出口まで3/4くらいの地点だが諦めてUターン。

雨と霧の雨霧林道 峠前後はガレてます

雨と霧の雨霧林道 峠前後はガレてます

バリケード&路面陥没でUターン 残念…

バリケード&路面陥没でUターン 残念…

入り口のゲートをモゴモゴして、9:40、道道477号に出た。
右折して道道3号に接続し夕張方面へと向かう。
夕張で道道38号を右折し、10:00、清水沢でR452を左折。
メロンの直売所も多かったがスルー。
10:15、大夕張ダムを通過。随分水が茶色いなぁ…。
原野と原生林の中を夕張川沿いに北上。雨はまだ降り続いている。
代わり映えのしない道を走り続け、さすがに気分が滅入ってきた。
10:30、三夕トンネルで峠を通過し、三笠市へ入った。

大夕張ダム 最近の雨のせいか濁ってますね…

大夕張ダム 最近の雨のせいか濁ってますね…

ずっと降り続く雨…気分も湿っぽくなりますなぁ

ずっと降り続く雨…気分も湿っぽくなりますなぁ

幾春別川沿いに下り、10:40、桂沢ダムに到着。
ダムから分岐する桂沢林道(惣芦別林道)はゲート閉鎖されていた。
さっきの雨霧林道で懲りたのでモゴモゴせず。投げやり気味に先へと進む。
さらにR452を北上し、10:50、三芦トンネルでもうひとつ峠を通過。
芦別川沿いに下るに連れ、ようやく雨が小降りになってきた。

桂沢林道もゲート閉鎖 今日はもうやめとこ…

桂沢林道もゲート閉鎖 今日はもうやめとこ…

11:00、三段滝で休憩。一応、観光バスも停まるような景勝地のようだ。
雨はほとんど止んでいたが、気分は一向に晴れず。疲れのせいか観光客の喧騒さえ疎ましい。
滝の景観にも心動かされず。すっかりネガティブモードになってしまった。
駐車場のトイレの紙が丁度切れていたらしく、困ってるご婦人がいた。
すぐ自分の車に戻ってしまったが、手持ちの紙を貸してあげればよかったなぁ…。

芦別川の三段滝

芦別川の三段滝

滝の下流に釣り人独り 岩魚狙いかな…?

滝の下流に釣り人独り 岩魚狙いかな…?

11:20、道道135号を右折し、11:35、R38を右折。富良野方面に降る。
R237を左折したが国道は交通量が多いので避けておこう。
市街地から道道759号へと方向転換。鉄道に並行して走る道を北東へ進む。
雨はあがりアスファルトも乾き始めたが、遠くまでは見渡せず景観は良くない。
ちなみに僕はドラマ『北の国から』を一度も見たことが無く、富良野に思い入れも無い。
だだっ広い土地とただの真っ直ぐな道である。つまらん。全く面白くない。

中富良野辺りを走行というか移動 作業的

中富良野辺りを走行というか移動 作業的

中富良野をスルーしてR237も横断し、12:00、上富良野市街で昼飯。
脱いだ雨具はバイクの上に広げてなるべく乾かそう。
入ったのは下調べして選んでおいた増屋という焼肉店。
テーブル席に、と思ったが座敷席しか無い。
ずぶ濡れで足が臭いのだが…うーん…欝…。

上富良野・増屋焼肉店 美味しいお店でした

上富良野・増屋焼肉店 美味しいお店でした

定食は無いそうなので、豚サガリのタレ・塩にライス、それとキムチを注文。
豚サガリとは豚の横隔膜(ハラミ)の一部で、上富良野では昔から食べられてるそうだ。
ジュウジュウと焼けた肉片を頬張る。うん、美味い!
カシラのような歯応えのある食感だ。タレも良かったが塩の方が僕の好みだった。
肉のボリュームが意外にあったので御飯をもう一杯お代わり。締めて合計1850円也。
(ツーリングだと定食で食べられる大阪苑というお店がいいかも。豚サガリ定食もあるようです)

肉・飯・七輪 さすがに盛り上がります

肉・飯・七輪 さすがに盛り上がります

上富良野名物・豚サガリ メチャ(゚Д゚)ウマー

上富良野名物・豚サガリ メチャ(゚Д゚)ウマー

食事中にメールが届いた。
仕事関係、それも京都で林道探索中にメールしてきたクライアントから不具合報告だ。orz
あれ以来、不具合は出てなかったのに…僕のロングツーリングを狙い撃ちしてるのだろうか?
食後、社長に電話したら出来るだけこちらだけで対応するとのこと。
前回のこともあったので、だいぶ気を使わせてしまってるようだ。うーん…。
美味しい食事だったが残念ながら大した気分転換にはならなかった。
12:45、出発。道道291号を十勝岳温泉方面へと進む。
標高が上がるにつれ雨が再び降り始めたが、面倒なので雨具を着けないまま。
13:10、十勝岳温泉の展望台に着いたが見えるのは霧ばかり。

十勝岳温泉からの展望 何も見えん…

十勝岳温泉からの展望 何も見えん…

少し下って道道966号を右折し、13:15、吹上温泉に到着。無料の混浴露天風呂である。
ここでひとっ風呂浴びていこう。っと、若いライダーの集団に女性が一人混じっていた。
バスタオルでちゃんとガードしてポロリはなかったが、これはラッキー♪
お湯の熱さを話題に挨拶。みんなライダーハウスで知り合ったそうだ。ちょっと羨ましいぞ。

吹上温泉駐車場

吹上温泉駐車場

熱い湯は苦手なのでカラスの行水でお先に失礼。13:45、出発。
13:50、望岳台へ寄り道。いくらか雲は晴れてきた。眼前に十勝連峰の雄姿が迫る。
晴れてたらなお良かったろうが、それでも壮大な眺めだ。
さっきの風呂と併せ技で、ほんの少しテンションが回復してきた。

望岳台 十勝連峰は山裾だけ

望岳台 十勝連峰は山裾だけ

十勝岳は雲の中 残念

十勝岳は雲の中 残念

白樺の森を貫く直線路を美瑛へと降る。そのうち、また雨が降り始めた。
あーもーなんだか嫌になってきた。さっき回復したテンションも完全に失せた。
14:30、美瑛市街で給油を済ませたが、今日はもうキャンプ場へ入ることにしよう。

美瑛へ至る直線路 快走路なんだけどね…

美瑛へ至る直線路 快走路なんだけどね…

手持ちのTMに出ていた中富良野の無料キャンプ場へ行ってみることにした。
R237を左折して富良野方面へ戻る。雨の勢いは増す一方、テンションは下がり続ける。
走りながら一面を同じ色で飾った花畑が目に入ったが、その白痴的な美しさに嫌悪感を覚えた。
例えて言えば単に綺麗なだけのアイドルか。存在に厚みが全く無い。
どうにも腹が立つうちに、心の中で富良野・美瑛への八つ当たりが始まった。
そのうち北海道そのものにまで悪態は及ぶ…。
「何がラベンダーだ、花畑だ! んなもん人間が植えただけじゃねーか!
同じ色を敷き詰めりゃパッと見は確かに綺麗かもしれんが、そんだけだろ?
■■の丘だの●●の木だのもくだらねぇ、広告やTVに出てたからなんだってんだ?
道も直線ばかりで景色は変わらねーし、数分走れば飽きるだろ! どこが面白いんだ。
ついでに林道だ、北海道の林道! 広い道は単調だし、狭い道は熊が怖いし…!
やたら距離が長いだけで正直楽しめねーんだよ!!! (゚Д゚#)ゴルァ
そもそも北海道ツーリングなんて本能的で単純な快感しか得られねーじゃねーか。
好き嫌いは人それぞれだが、そんなに特別なもんかね? けっ!」
うーん、どうにも荒んでる…。北海道好きの方、すんません。(*- -)(*_ _)ペコリ
お花畑の写真で気分転換でもどうぞ。
この日は雨でやさぐれてたし、花の季節も時期はずれだった。
晴れてるベストシーズンに来れば、また違う印象だったかも知れない。

深山峠PA 綺麗な花ですねー

深山峠PA 綺麗な花ですねー

中富良野にて お花で文字まで書いてました

中富良野にて お花で文字まで書いてました

ガーっと来た道を走って、15:05、中富良野森林公園キャンプ場に到着。
長期滞在者だろうか、テントがいくつか張られている。
受付を済まそう…と案内板を良く見るとキャンプ代が500円に値上がりしていた。
無料キャンプ場に居つく浮浪者もどきへの対策だろうが、けったくそ悪い。
好意を仇で返すキャンパーにも、値上げしか思いつかない行政にも腹が立つ。
このキャンプ場をやめて、上富良野のキャンプ場へ向かうことにした。
そちらも500円だが、中富良野のキャンプ場より市街地が近いのだ。
昼の不具合対応で万が一仕事でAirH”を使う場合を考えて、そちらを選んだ。
上富良野市街を抜け、つい二時間くらい前に通った道を進む。
15:25、日の出公園オートキャンプ場に到着。早速受け付けを済ませテントを張る。
キャンプ料金は前述の通り500円。コインシャワーもコインランドリーも付いている好条件である。
せっかくなので、ずぶ濡れのジャケット・パンツも乾燥機で乾かす。
そのついでに許可を取って室内のコンセントでPCの充電もさせてもらえた。
AirH”も圏内だ。いろいろ懸念が払拭されて、ささくれ立った心が少しだけ潤う。
他にもバイクでのキャンパーが多かったが皆テンションが低いように見えた。
終日降り続いた雨のせいだろうか…。

上富良野・日の出公園オートキャンプ場

上富良野・日の出公園オートキャンプ場

17:30、近くのスーパーに買出し。
コンビニにも立ち寄って漫画雑誌・週間モーニングを買う。
テントの前室で晩酌開始。つまみは出来合いの惣菜で済ませた。
これなら失敗は無いだろう…と思ったが、チーズとバターを間違えるという痛恨の古典的ミス。
「北のきんぴら」とかいう惣菜も甘すぎて辟易。どうにも歯車がかみ合わない。

本日の晩酌 切れてるバター…どうしよ…?

本日の晩酌 切れてるバター…どうしよ…?

夕食はひじき御飯とお味噌汁。
混ぜるだけで出来る、お弁当一食分のレトルト商品を使った。
初めて食べたが簡単なのにそれなりに美味い。便利な世の中だなぁ。

ひじきご飯 混ぜるだけー

ひじきご飯 混ぜるだけー

さぁさぁ 喰って寝て嫌なことは忘れよう

さぁさぁ 喰って寝て嫌なことは忘れよう

食べ終わってほろ酔い気分で横になり、さっきの悪態を少し落ち着いて反芻してみる…。
北海道でも特に富良野や美瑛に対して多くのライダーが魅力を感じているらしい。
だけど僕がキャンプツーリングに求める魅力は、それとは全く別物なのだろう。
「もう来なくていいや」と思った土地は初めてだ。どこか歪んでるのかも知れない。
「あーもーどうでもいいや」とそのまま声に吐き出した。
漫画も読み終わった。いやなことは忘れてさっさと寝よう。
明日の天気は今日よりはましになりそうだ。



コメント

雨の降る日は天気が悪い — 7件のコメント

  1. はじめまして、たぬきと申します。
    いつも更新を楽しみにしていますが、今回のはひどいですねぇ。(笑
    誰もが思っていても口に出せない事をズバッっと・・・
    女、子供が喜びそうな場所に違和感を覚えるとは、侍ここにありといった所でしょうか。
    実は、9/10から道東方面中心に回ったんですが、塩さんが帰ったおかげで快晴でした。 ありがとうございました。

  2. 雨にたたられ続けると鬱になりますよね…。
    ましてや折角の北海道。
    この後,「天気も気分も晴れた!」ってなレポートになることを期待しています!!

  3. >>たぬきさん
    はじめまして、コメントありがとうございます!
    我ながら「今回のはひどいツーレポだよなぁ…」と思っております…(-_-;
    もっとオブラートに包んだ表現にしようか、とも悩んだのですが
    あの時のやさぐれた心境を正直にお伝えする方を選びました。
    北海道好きの方々が気分を害さないか心配です。
    僕の方が歪んでるってことでお願いします。
    >> 塩さんが帰ったおかげで快晴でした。
    >> ありがとうございました。
    いえいえお礼を言われるほどのことは…ヽ(`Д´)ノウワァァン!!
    > SUGIさん
    この翌日は吃驚仰天ですんでお楽しみに。
    いつ書き上げられるのかは不明ですが…うぅ…

  4. 北海道崇拝者なんで、予告を読んでドキドキしてましたが内容を読んでホッとしました。
    私の偏見ですが富良野美瑛は分かりやすい観光地、家族連れや女連れの時にサービスで回る所。
    好感をあまり持てないのは同感なので個人的には良かったです。
    しっかし熊に怯え霧に戸惑うも北海道のひとつの醍醐味でありますぞ☆無事に生還したいと
    カムイに祈る真摯な人間性を取り戻す事が出来まする〜特に道南の某H林道やトンチリ(^-^;)

  5. あれだけ満喫しておいて毒を吐いてる塩犬です。
    熊や、あるいは狼がいた時代に感じた自然に対する畏れが
    人間の謙虚さに繋がったのかもしれませんな。
    でもトンチリは勘弁ですー。

  6. わたくしも信者だったり…って、ご存知ですよねw
    富良野・美瑛はごはん食べにいくとこなので
    私の求める北海道らしさは無いですね〜
    雨がつづくとそれだけで滅入ってしまいますもんね
    そんなときは、濡れてるついでの野湯探訪ですよー♪

  7. ほんと、毒吐いてすみません。m(u_u;)m
    ひとまず天気のせいにしております。
    温泉にはこだわらない性質だし、一日に一回入れば十分と思ってるし
    野湯探訪もいいのですが、熊の湯にしても熱すぎて…。
    ぬるめのお湯で畳の広間で休憩できてテントから歩いていける距離なら
    酒飲んで寝ころんで幸せになれそうです。

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