この道しかない春の雪ふる


6:00起床。結構寒い。
納豆ご飯の朝食を済ませ、テントを撤収して7:30出発。

納豆御飯で今日も頑張るぞー

納豆御飯で今日も頑張るぞー

今日の目的地は広域基幹林道豊富線。
長野と静岡の県境付近、標高の高い峰沿いの林道だ。
とりあえずアプローチルートの大谷渓谷を目指す。
R151を東栄まで進み、県道1号線で佐久間町へ。
一瞬だけ静岡県内に入ったが、すぐにR473を左折。
愛知県側に戻って、8:10、大入渓谷を抜ける県道429号の分岐に到着。
通行止めの看板があったが迂回が面倒だったので試しに行ってみた。
ゲートの脇からモゴモゴ…豪快な断崖の道だ。これは怖い。
路肩崩壊や崖崩れ、落石に注意しながら慎重に進んだ。
バリケードで塞がれた工事区間もあったが休工日だったのでそっと通過。

大入渓谷 天竜川水系なんですねぇ

大入渓谷 天竜川水系なんですねぇ

断崖絶壁の道、恐いっす

断崖絶壁の道、恐いっす

8:40、通行止め区間から無事脱出。迂回したほうが早かったかもしれない。
林道豊富線へアプローチする脇道はないかと注意しながら県道429号を進む。
ん? 林道豊富線の標識だ。終点まで貫通したのかな?
この辺にあった分岐から期待して進入してみたが、数百m先のすさまじいクレパスで断念。
これは危険すぎる。県道に戻りみどり湖の岸伝いに北上を続けた。

林道豊富線 南側の分岐は数百mで通行不可

林道豊富線 南側の分岐は数百mで通行不可

みどり湖 ひっそりとした山上湖です

みどり湖 ひっそりとした山上湖です

豊根大橋の手前で北に折れ大立の集落を経て、9:15、県道426号の分岐に到着。
林道豊富線にアプローチする未舗装路だ。
重機が入って荒れた感じのワインディングを登る。

県道426号から林道豊富線へ至る分岐

県道426号から林道豊富線へ至る分岐

キャタピラの跡でボコボコです

キャタピラの跡でボコボコです

9:30、林道豊富線の本線に合流した。三叉路を右折して南に向かう。
峰沿いの道なので極端なカーブや急な勾配はほとんどない。
路面はフラットに見えるが凹凸に波打っていて轍も多い。
さすがに標高が高いので雪も路肩にちらほら見えた。

広域基幹林道豊富線 奥三河の峰越え路

広域基幹林道豊富線 奥三河の峰越え路

キビツ峠広場 右手の支線は数百mで行き止まり

キビツ峠広場 右手の支線は数百mで行き止まり

時々展望が開け、南アルプスや佐久間ダムを眺望できる。
一度、カモシカに遭遇したがカメラを構えた瞬間逃げられた。残念。
「起点から何キロ」と書かれた標識をいくつも過ぎ、ひたすら南下。

林道豊富線より南アルプスを遠望

林道豊富線より南アルプスを遠望

白雪を戴く南アルプス連峰

白雪を戴く南アルプス連峰

佐久間ダムを眼下に見下ろす

佐久間ダムを眼下に見下ろす

あわわわ そっちは深い深い谷ですよ

あわわわ そっちは深い深い谷ですよ

崖崩れを超え標識もなくなったがさらに進む。
結局、終点の掘削現場まで走破。県道から登って来た三叉路から約10kmだ。
GPSの軌跡を確認したが、まだまだ大入渓谷まで貫通しそうにない。
さて。里に下りられる支線は皆無だし、Uターンして来た道を戻るとしよう。
っと復路で一度、油断して転んでしまった。いかんいかん。

終点は今後も掘削予定らしい

終点は今後も掘削予定らしい

途中に崖崩れ 工事も難儀してる様子

途中に崖崩れ 工事も難儀してる様子

三叉路以降も本線を北上。さらに未舗装路が続く。
立ち寄った支線4号はやや荒れ気味。終点にカモシカの骨が落ちていた。
結局、未舗装は霧石トンネルの手前まで続いた。
林道豊富線、全長22km中、未舗装が始まる峠が新野峠から8kmの地点。
本線のうち14kmが未舗装ということになる。うーん、長い。
舗装された本線をさらに北へと向かったが、3kmほど進んだとこで全面圧雪路が出現。
ここは下り勾配だが、その先はさらに標高も上がり、前進も後退もできなくなる恐れがある。
大人しく諦めてUターン。東に伸びる支線もあったが、やはり雪で断念。
霧石トンネルの三叉路まで戻り、県道426号に合流した。

圧雪路 無理せずUターンしました

圧雪路 無理せずUターンしました

愛知県の最高峰茶臼山を遠望

愛知県の最高峰茶臼山を遠望

県道426号 霧石トンネル西側の分岐です

県道426号 霧石トンネル西側の分岐です

林道は無理でも幹線道路なら起点の新野峠まで行けるだろう。
村道を経て県道72号へ合流し、長野との県境を一瞬だけ越える。
R151を左折して再び愛知県へ。11:55、新野峠に到着。
林道豊富線の積雪はやはり標高が高いほど激しいようだ。
新野峠の近くから宝地峠に抜ける霧坂グリーンライン(林道宝地線)も諦めよう。
ワインディングを下って、R151を南下。
12:10、道の駅・豊根グリーンポート宮嶋でトイレ休憩。
軽食しかなさそうなので昼飯はやめといたのだが、いろいろメニューあったのね。

長野と愛知の県境・新野峠の豊富林道起点

長野と愛知の県境・新野峠の豊富林道起点

道の駅・豊根グリーンポート宮嶋

道の駅・豊根グリーンポート宮嶋

とりあえず次の林道に近づいておこう。
県道426号から県道10号を経由してR257に合流。
北上して13:00過ぎ、道の駅・アグリステーションなぐらに到着。
ここでようやく昼飯。五平餅定食550円を注文。
ずいぶん待たされたが、慣れてなさそうな地元のおばちゃんたちなので諦めよう。
荏胡麻ダレの大きな五平餅もセットのうどんも美味かったー。うどんの出汁は関西風なのね。

道の駅・アグリステーションなぐら

道の駅・アグリステーションなぐら

うどんと五平餅のセット (゚Д゚)ウマー

うどんと五平餅のセット (゚Д゚)ウマー

食事を終えたらもう14:00近かった。
ついでに近所のスーパーに寄り、買出しも済ませておく。
これで準備万端。幕営地探しも兼ねて、駒ヶ原林道と澄川林道へ向かった。
R257を西へ進み、駒ヶ原林道の入口に到着。
しばらく舗装路が続いたが、駒ヶ原山荘の先から未舗装路になった。
段戸山の登山口に向かって渓流沿いに緩やかな勾配を上る。

駒ヶ原林道 重機が入ってマディな路面

駒ヶ原林道 重機が入ってマディな路面

爽やかな渓流沿いの道

爽やかな渓流沿いの道

日陰では残雪もあったが雪のない進路を選べばノー・プロブレム。
それより問題は幕営地だ。期待していた支線は全てチェーンで塞がれていた。
交通量が結構あるので路肩スペースにテントを張るのも避けたい。どうしたものか。
っと、そうこうしているうちに14:30、澄川林道との三叉路に到着。

雪も残ってますが全面ではないので御安心を

雪も残ってますが全面ではないので御安心を

三叉路 手前から左奥に伸びてるのが澄川林道

三叉路 手前から左奥に伸びてるのが澄川林道

とりあえず右折。不ぞろいの小石が多い路面だ。
このエリアでオフ車に何台も遭遇した。
「写真を撮りながらわざとのんびり進んでるのさ」
なんて思いつつ後続車に道を譲る。ヘタレな走りの単なる言い訳なのだが…。
2kmほど走って県道33号に合流。左折して澄川林道の東側の分岐を目指す。
途中にあった胡麻沢林道もゲート閉鎖。残念。
澄川林道の東側区間を走り、さっきの三叉路を右折。駒ヶ原林道を再走。
舗装区間まで戻ってきたが、結局、野営候補地は見つからなかった。

澄川林道 西側区間 深い轍に注意

澄川林道 西側区間 深い轍に注意

澄川林道 東側区間 フラットです

澄川林道 東側区間 フラットです

駒ヶ原林道から分岐している舗装林道を進んでみた。
そこで一箇所候補地発見。ただ国道から見えてしまうのが難点。
かなり離れているが夜中に明かりを灯したら目立つだろうなぁ…。
まぁ、まだ15:30過ぎだ。幕営地は保留しといて、とりあえず温泉でも行こう。
R257を北上し、15:55、道の駅・どんぐりの里に到着。
併設された温泉施設・どんぐりの湯で入浴料金600円を支払って一風呂浴びた。

稲武温泉・どんぐりの湯 道の駅に併設

稲武温泉・どんぐりの湯 道の駅に併設

入浴を終え、16:50、出発。
この時間でも外が明るいってのは実にありがたい。
満足できる幕営地を探しに黒田貯水池にも行ってみた。
未舗装路をショートカットして黒田ダムに到着。
広場やトイレに東屋もあるが、目に付きやすい場所はパス。
っと、湖のほとりにいい場所発見!
車道からはほとんど見えないし、車が入ってくることも無い。ここに決定♪
降水確率30%だが降ったとしても小雨らしいし、オプショナルフライはいらないな。

奥三河 黒田貯水池 標高900m弱

奥三河 黒田貯水池 標高900m弱

幕営準備完了!

幕営準備完了!

ネイチャーストーブで焚火を起こし、それで遊びながら晩酌。
ツマミは道の駅で買ったイナゴの佃煮。
しかし煮すぎてイナゴの風味も何もあったもんじゃなかった。残念。
まいたけを炊き込みご飯にしたり、ウインナーと炒めたり。食った食った。

本日の晩餐でございます

本日の晩餐でございます

イナゴ佃煮 残念ながら余り美味しくなかった

イナゴ佃煮 残念ながら余り美味しくなかった

ネイチャーストーブ 小も結構楽しめます

ネイチャーストーブ 小も結構楽しめます

まいたけ三昧の夕飯 (゚Д゚)ウマー

まいたけ三昧の夕飯 (゚Д゚)ウマー

食事を終え、寝袋に包まってまったりしてたら、外からカサカサと物音が聞こえてきた。
「小動物かな…」
そのうちいなくなるだろうと放っておいたのだが、一向に音は止まない。
追い払うつもりでテントの入口を開けてみた。

…雪っ!?

…雪っ!?

かなり粒の大きな雪だ…。地面に着実に根付きそうである。
フライシートを見たらすでに薄ら白くなっていた。
うーん…。このまま10cmも積雪したら山から下りられなくなってしまうなぁ…。
今日は春分の日。お彼岸の中日だってのに完全に予想外のハプニングだ。
「さて、どうしたものか」
途方にくれて見上げた夜空に、白い吐息が消えてゆく。



コメント

この道しかない春の雪ふる — 2件のコメント

  1. 管理人様初めまして、愛知県に住んでいます「とっさん」と申します。いろいろ検索していた時にこちらへ訪れることができました。
    三河地方への林道キャンツーされたレポート拝見しました、自分はシェルパに乗ってるのですが黒田貯水池や駒ヶ原林道は、我家から比較的近いのでよく行く場所です。
    黒田貯水池あたりは夏でも比較的涼しいんですよ、駒ヶ原林道は新緑の季節に行くとまるで緑のトンネルの中を潜ってる感じで大好きな林道です、新緑の時期にも是非またいらしてみて下さいね。

  2. 「とっさん」さん初めまして!
    管理人のSaltyDogと申します。コメントありがとうございました。
    あの辺りは高原なんですね。緑のトンネル、なるほど気持ちよさそうです。
    サイトを拝見しました。三河周辺の林道、関東ではマイナーですが面白そうな道が多いですね。
    どこかで見た写真が…と思ったら、オッキーさんの林道探索に参加されてたんですね。
    林道浪漫の掲示板経由でオッキーさんのサイトもチェックしてました。この業界は狭い。(笑)
    弊サイトにもぜひまたお越し下さい。(^^

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