セローへの荷物積載 バッグ編


キャンプ道具一式というのは、かなりの量の荷物になります。キャンプ・ツーリングの準備で、まず悩むのがその積載方法。いろいろ道具を買い込んでも、積めないとどうしようもありません。食料や飲料水、キャンプで出るゴミにお土産など、ツーリング中の増減も考慮してある程度余白も必要です。バイクのパワーや林道走破能力とのバランスもあるので、むやみに容量を増やすわけにもいかず…。装着の簡便さや荷物の出し入れ、盗難対策に防水性能など悩みは多いですね。ってことで、過去のツーレポの写真など交えつつ、僕の積載方法を参考までにご紹介いたします。


A.サイドバッグ

まずはサイドバッグ。僕はセローを買った直後から風魔プラス1サイドバッグを使っております。バイクに乗る以前に人からもらったされた品で、特に自分で選んだわけではありません。(ぺ~た~さん、その折はありがとうございました)キャリアに高く積み上げるよりも重心が低くなるため、林道走行にも都合いいかと思います。表生地は1620Dナイロンなのでズザーっと転んでも平気です。ただ、サイドバッグをセローで使うには、クリアしなければならない課題が二点ほどありました。

課題その1:リア・ウインカー

課題その1:リア・ウインカー
セローのリア・ウインカーはキャリアの真横についてます。このままサイドバッグを装着すると、ウインカーが全く見えないか、極端に視認性が悪くなってしまい危険です。そんなわけで、リア・ウインカーはナンバープレートの位置まで下げることにしました。

図解 リア・ウインカー ナンバープレート位置への移設

図解 リア・ウインカー ナンバープレート位置への移設

ノーマル状態のウインカー取り付けの仕組みをじっくりと調べた上で作業開始。まず、サイズがあうL字型の金属ステーと薄手の金属板を使ってステーを自作。(上図の囲まれた部分です)それをナンバープレートのステーに付けて、ウインカーを移動させればOK。でも、その位置までウインカーの配線の長さを調節する自信はありません。結局、そこは行きつけのバイク屋さんにお願いしました。幸いウインカーの配線は継ぎ足す必要などはなかったようで、既存のケーブルの取り回しを変更しただけでナンバープレートの位置まで届いたらしいです。ついでにウインカーの光軸が水平になるよう、万力とハンマーでL字ステーを曲げて角度を調節してくれました。(上図 ※部分)かなり頑丈だったはずなので手間が掛かったろうと思います。ブレーキランプの直下から夜間にナンバープレートを照らす光が出てますので、そこは塞がないように気をつけて下さい。

後ろから見たところ

後ろから見たところ
移設したおかげで、横転時にウインカーを割る心配もなくなりました。また、サイドバッグだけではなくサイドケースの装着も可能になりました。横からも後ろからも視認性に問題なし。この改造はお勧めです。ってか、ほとんどバイク屋さんの工夫のおかげですね。感謝!

ついでに真横から見たところ

真横から見たところ

裏側から見たところ きちゃない…

裏側から見たところ きちゃない…

課題その2:マフラーの熱

課題その2:マフラーの熱
風魔プラス1のサイドバッグはオフロード用に作られており、内側のアップマフラーが当たる部分に難燃素材を使用しています。しかし、直接マフラーが触れるとさすがに耐え切れません。そこでマフラーにMotoFizzのヒートプロテクターを付けました。ご丁寧に大小二つ。(先に小を一つ買ったら小さすぎたので大を買い足しました)なおかつ、排気が直接当たらないようサイドバッグの取り付け位置には気を使っております。

初期は灰色の旧タイプ

初期は灰色のサイドバッグ
注意深く僕のツーリングレポートの写真を見ると、サイドバッグの色が変わっていることに気が付くでしょう。2003年の初期の頃は灰色だったのに、四国ツーリングから青い色に変わってます。実はこれは最初のサイドバッグをオシャカにしてしまったからなのです。いつだったかはっきり覚えてないのですが、マフラーと排気ガスの熱でバッグの内側に大きな穴が開き、合成樹脂で出来た本体も無残に変形してしまいました。かなり気に入っていたのですが、このタイプは残念ながら絶版。他社製品はアップマフラー対策がなされていないしどうしたものか…。

四国ツーリング以降、青いサイドバッグに

四国ツーリング以降、青いサイドバッグに
悩んでいたところ、四国ツーリングの直前に復刻版が発売され、「渡りに船」と即衝動買い。かくして二代目の青いサイドバッグを入手しました。さて、サイドバッグの中身ですが片方にテント本体+オプショナルフライ+ペグハンマー、もう片方に工具類・水・マットレスなど入れております。上に別なバッグを乗せてると、中身の出し入れがちょっと面倒かも知れません。『ツーリング中はほとんど使わない、重量のある荷物』を入れるのには、このサイドバッグは最適です。防水性能は小雨なら防ぎますが豪雨だと中まで濡れますので注意。最近、黒い色もラインナップに加わったようです。


B.リアバッグ

さて次にリア・キャリアに積むバッグです。

ダッフルバッグは×

ダッフルバッグは×
最初はドンキホーテで買った横長のダッフルバッグを使用しておりました。しかし、これがどうも使いにくい。底面や中身が安定していないため、衝きたての餅みたいにダラーンとなってしまいます。縦に縛れば多少ましになりますが、その場合はシート後部を占領されるため林道走行時の荷重移動に支障がでます。あまりお勧めできません。そんな不満があったのでリアバッグも四国ツーリングの機会に買い換えようと思いました。

アウトドアメーカーの3WAYバッグが○

アウトドアメーカーの3WAYバッグが○
寺崎勉氏の著作『新野宿ライダー』を読んでみると、アウトドアメーカーから出ている3WAYバッグがリアバッグとして好評価でした。そこで各メーカーから出ている3WAYバッグをWEBで根こそぎ調べてエクセルの表にリストアップ。バイク用品メーカーから出ているツーリング用リアバッグも候補に含めて、容量・サイズと価格を徹底的に比較検討しました。その結果、ドイターのトラベラー60に決定。ちょうどナチュラムで割引中だったため、コストパフォーマンスが高かったのが決め手です。でも、いまなら容量優先でシャイアン70の方を選ぶでしょう。MotoFizzのキャンピングバッグ2も良さそうです。当初は「林道走行時は臨機応変に背負うようにしよう」と思ってたのですが、一度も実行したことがありません。

リアバッグの中身はキャンプ道具全般です。寝袋や着替え、食料に調理道具etc…。取り出しやすい位置に雨具も入れてます。また両サイドを締めるベルトでテントのポールやドカシーなどを固定。何故か頻繁に雨に降られるので常にザックカバー(別購入)を掛けた状態です。そのおかげか中まで濡れたことはまだありません。フロントバッグは外して使うことが多く、平らなバッグの上に買出しした食料やゴミなどをネットで縛ったりしてます。温泉用タオルを広げゴム紐に固定して干したまま走ることも多いです。


C.タンクバッグ

初めての北海道ツーリングで荷物の積載量を増やしたくなり、帰京後タンクバッグを購入しました。雨でも地図が見られるようレインカバーを掛けずに済む商品を探し、モンベルのドライタンクバッグに決定。完璧な防水性能が気に入ってます。簡単に取り外せて持ち運べるので、こまめに出し入れしたり、とっさの時にすぐ必要なものを入れてます。地図は勿論、PDAや温泉道具・防寒インナー・トイレットペーパーなどなど。


D.ウェストバッグ

ごく普通のウェストバッグが10年以上前から手元にあったのでそれをそのまま使っていました。容量も大きめで、小さな防水カバーで前面を覆えば多少の雨なら平気だったので気に入ってました。しかし問題は豪雨の時…。ウェストバッグが体に面している側から水が沁み込んでしまいました。中身は財布やデジカメ、携帯電話にメモ帳など絶対に濡らしたくないものばかり。そこで防水性能に優れたウェストバッグを散々探したのですが意外に見つからず。釣り用品以外ではアウトドア用品やバイク用品から一つしか見つかりませんでした。それがモンベルのドライウェストバッグ。メインコンパートメントはジッパーを使用していないため中身の出し入れはちょっと面倒ですが、どんな大雨でも安心感があります。タンクバッグ・ウェストバッグとも世田谷の風魔プラス1で購入しました。


リアバッグ60ℓ + サイドバッグ24ℓ + タンクバッグ9ℓ + ウェストバッグ3.5ℓ。合計96.5ℓが各種バッグ使用時の最大容量です。いろいろ工夫を凝らしつつ、この中にキャンプ道具を詰め込んでます。寝袋をコンプレッションバッグで小さくしたり、着替えをジップロックに入れて押しつぶしたり…。しかし、寒い季節になるとどうしても荷物が増えるのは困ったものです。冬季目前に悩んでいたところ、バニアケースをメインに積載しているセローを見かけました。「これはいけるっ!」と真似することに。
ってことで箱編に続く予定です。



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