5:00起床。
明るくなったし、一瞬だけエンジンを掛けても迷惑にはならないだろう。
セルを回してみる。「キュン…」と鳴ったきり動く気配が無い。
むむぅ。やはりバッテリーがあがってしまったようだ。押し掛けしかないか…。
暗澹たる気持ちで朝食の準備に取り掛かる。
メニューは西日本ローカルの即席麺・イトメンのちゃんぽんめん。
具は昨日のツマミの残り。初めて食べたが味は普通の塩ラーメンと変わらない。
ちゃんぽんという言葉からイメージする麺の太さでもない。
かやくの乾燥した椎茸と海老がなかなか美味かった。
食後に一眠りして6時頃から押し掛けに挑む。
全力ダッシュ数本ですぐに息があがってしまった。
クラッチを繋いだ瞬間、リアがロックして路面を滑ってしまう。
荷物をまとめるなど休憩を取りながら何度も試みるが全然ダメ。
そのうち日も徐々に高くなり、暑くなってきた。
あの団体に声を掛けて手伝ってもらおうかとさえ思いはじめる。
これでダメなら…と、最後に今までと違うスタイルを試してみた。
ハンドルは左手だけで右手はリアキャリアを抑える。
バランスに気をつけながら幾分ゆっくりと前進してクラッチを繋いだ。
「…トットットットッ…」
なんと、かかった! なるほどリアのグリップが足りなかったのか。
チョークはオフ。回転が安定するまでアクセルを開けて暖気する。
はぁ…助かったぁ…。
エンジンを掛けたまま撤収していると、地元の爺さんが声を掛けてきた。
『バイクのライトが付きっぱなしだ』と親切に教えてくれた。はぁ…。
お礼に常時点灯が義務付けられててライトを消せないことを教えてあげた。
さらに、こちらの撤収作業に構わずいろいろ話しかけてくる。
先日、徒歩で海岸伝いに九州を45日間掛けて回ってきたらしい。
本州は青森から下関まで、四国も歩いたそうだ。
それもテントは使わず銀マットと寝袋だけ。
聞けばなかなかすげぇ爺さんだなぁ。
撤収作業が終わったが話は終わりそうに無い。
適当にあしらって、8:15、出発。
さいなら、爺さん、またどこかで~。
さて、まず向かったのは、昨日、ShinyaKさんから教えてもらった片貝川上流の林道。
その前にガソリンを入れておきたいが、GSでエンジンを切るのが怖い。
片道20kmくらいだし、リザーブタンクを使えば往復も可能だろうと直接向かった。
R8を経由して県道132へ。昨日の雨のせいか川の水量が多い。
別又僧岳林道の分岐をスルーしてさらに上流へ。
8:50、南又谷林道の起点に到着。
急流の南又谷に沿って、断続的なフラットダートをさかのぼる。
今日が日曜日のせいか、山菜取りや山歩き目的の人を沢山見かけた。
っと、たいした標高でもないのに路肩に残雪が見え始めた。恐るべし富山。
9:00、龍石祠に到着。
残雪か、土砂か、その先数百mの地点で林道は塞がれていた。
重機が入って作業中らしい。ってことで探索はここまで。Uターンして来た道を戻る。
その前に龍を封じ込めたと言われる石を探してみたが、どれなのか分からん…。
何枚か撮った写真を後で調べたら偶然その石があった。ラッキー♪
北又谷は完全舗装済の快走路ぽかったので省略。
来た道を下って、9:40、R8を右折し、上越方面に向かう。
最初に見かけたGSで給油も済ませた。もうエンジンを掛ける程度には充電されたようだ。
片貝川の流域からは毛勝山や猫又山が、また黒部の辺りでは朝日岳や白馬岳が望めた。
展望の良さは昨日期待していた通りだ。晴天っていいなぁー。
10:20、境川を越えて新潟県へ入った。越中・富山よ、またいつか!
まもなく現れた道の駅・越後市振の関でトイレ休憩&早めの昼食。
注文したのは、たら汁定食900円。
カス汁だろうか、調理法は単純かも知れないが美味い。
ご飯のお代わりが可能だったが敢えて一膳でストップ。
とはいえ、タラの切り身が意外に多くかなり満腹に近い。
晴れたのは嬉しいが、かなり日差しが強くなってきた。
ジャケットのベンチレ-ションを全快にして、10:50、出発。
親不知では天険トンネルの手前を曲がり、断崖絶壁の遊歩道を通ってみた。
北アルプスが日本海へと落ち込む古来からの難所だけあって、かなりの高さ。
壁に「矢如砥如」と文字が彫られていた。ふーむ。
11:05、R8に復帰して上越方面へ左折。
子不知を過ぎ、さらに日本海沿いを快走する。
この辺りもトンネルとスノーシェッドの連続だ。
11:20、糸魚川の辺りからは頸城山塊が見えた。
これまで日本海側では悪天候で景色が見えない経験が多いので素直に嬉しい。
フォッサマグナの旅の時ほどではないが、姫川もかなりの水量だった。
11:50、弁天岩に寄り道。鯉幟が気持ちよさげに泳いでいた。
12:00、道の駅・能生に到着。
トイレを済ませ、かにや横丁でベニズワイガニを食う。
昼食直後だったので一番小さい500円のやつを購入した。
凍っているからとサービスで足を半分おまけしてくれたが、味噌が全然ない。
小さいため食べ辛いのも難点。もっと高いやつにすればよかったかなぁ。
今度来る時はキャンプ道具の調理バサミを取り出して使おう。
隣のおばちゃん三人組が、でっかいカニを一人二杯ずつ貪り食っていたのが印象に残った。
13:05、出発。鳥ヶ首岬を越え、13:30、上越市街へ。
一週間付き合ってきた日本海ともお別れだ。
っと、県道68号との交差点にコンビニがあった。
暑いついでに、その店で「もも太郎」というローカルアイスを探したが見つからず。
春日山城址や金谷山公園などに寄り道しつつ、県道68号を南下。
売店なんかでも目当てのアイスを探したが結局発見できなかった。
この辺には無いのかな…。次回の宿題だな。
14:15、上越高田ICから上信越自動車道へ。東京練馬ICまで約280km。
14:25、ハイウェイオアシスあらいで小休止。妙高山の眺望が素晴らしい。
今度はデジカメを落とさないようウェストバッグを再チェック…よし!
旧セローに比べ、高速道路での休憩回数は格段に減った。
平均速度も出るため、時間もかなり短縮された。
しかし暑さのせいか長い上り坂ではエンジンがパワーダウン気味。
帰り道、急ぐ理由もなし。休ませながらのんびりと東京を目指す。
18:30、練馬ICで下道に戻り、18:50、自宅に到着。
長い旅がようやく終わった。今回もいろいろハプニングがあったなぁ…。
っと、ちょっと休んでからバイクで向かったのは中野大勝軒。
スペシャルつけそばの大盛を喰らって戻り、その後爆睡。
もうしばらくは雨の心配をせずに済む…むにゃむにゃ。
はぁー旅も長かったが、ツーレポも長かったー。
やっと、長いレポートが終わりましたね。
自分も含めてみんな次のレポートを期待しています。
不意のバッテリー上がり辛いですね。
セロー250には、後付けのキックが付かないのが残念ですね。
携帯電話の様な、手巻き発電機が売り出されることはないと思いますが。
ツーレポ完結お疲れ様でした。
ヘロヘロのはずなのに、中野大勝軒までつけ麺食べに行かれるという食への執念…流石です。
系列は違いますが、野方にあった大勝軒も美味しかったですよね。残念ながら閉店してしまいましたが。
機会があればグルメツーにご一緒したいですねぇ。
9日間分のレポ、乙です。7月の三連休は北陸に行こうという思いがとても強くなりました。五箇山となぎさドライブウェイなどを回ってみようかと。
ちなみに押し掛けについてですが、ゼハで一時期、毎回試していたので得意だったりしますw
カワサキ車の多くは停止状態だと2速に入れられないので1速での押し掛けでしたので、コツを覚えるまでは大変でした。
>>しか225さん
旧セローと同じようにキックが付けられれば助かるんですけどね。
まぁ、押し掛けしなきゃならないのは自分の責任なわけですが。
>>SUGIさん
野方大勝軒、私も好きだったので閉店は残念でした。
あそこは丸長のれん会でもかなり古いお店だったんですけどねぇ…
>>乙尺400海苔さん
ぜひ、北陸行ってみて下さい。レポ楽しみにします。
しかし、ゼハ毎回押し掛けって…なかなかの苦行ですね…。
上越に大勝軒があったので行こうかなと調べていたら16番目に何気に入ってみたらば、いつも見ている見かけた雰囲気。このページに行き当たりましたよ。おそるべし。のっこみに行こうかな・・・
>>ピーチマンさん
検索エンジンからおこし下さりありがとうございます(笑)
のっこみシーズンなんですが、山菜取りや林道オフ会で、
今年も釣りはしばらくお預けになりそうです。
そもそも最近は某イベントのことで忙しかったりしますが…。