昨年、渡良瀬遊水地ツーリングで食べ損なった栃木南部の郷土食・しもつかれ。
一年が経ち、またその季節がやってきた。今年こそは是が非でも食べたい。
仕事や他の予定や天候など諸々調整して、この土日に利根川河川敷ツーリングを敢行した。
今回は新セローでの初めてのキャンプツーリングでもある。
本格的なキャンプツーリングで使って感じた良い点・悪い点などもチェックして行きたい。
※ ダート情報は林道浪漫のツーレポを参考にさせていただきました。健さん、ありがとうございました。
土曜日の未明、起床してからいそいそと荷造り開始。
パッキングは手馴れたものだが、セローに荷物を積む段階でちょっと悩む。
マフラー位置の関係で、サイドバッグがどうしても前寄りになってしまうのだ。
またバイク本体にサイドバッグ内側のフックで固定したいのだが、それを引っ掛けるポイントが無い。
リアバッグの固定もボディフレームなどストレッチコードを掛ける場所が見つけづらい。
無理やりフレームまで伸ばして固定したが、そのうちリアバッグが前の方にずれてきてしまった。
ツーリングの途中からサイドバッグ上面のリングを使ったが、それでもいまいち不安が残る。
サイドバッグ・リアバッグの組み合わせ・固定方法は要検討かも知れない。
8:30、出発。
環七・目白通りを経て、練馬ICから関越自動車道へ乗る。
スキー客だろうか、随分と渋滞している。
モゴモゴしつつ、SA・PAにも寄らずに先を急ぐ。
10:20、前橋ICを降りる。
R17を東へ進み、県道10号・中央大橋で利根川を渡った。
10:30、原嶋屋総本家に到着。
安政4年(1857)創業。群馬名物・焼きまんじゅうの元祖である。
一本の串に大福くらいの大きさの饅頭が4つ刺さって150円。
朝食代わりに2本注文。見た目は大きいがフワフワでペロリと食べられる。
炭火で程よく焦げた甘い味噌ダレが香ばしかった。
食べ終わって利根川へ向かう。
10:50、中央大橋の脇を降りてみたが、野球のグランドや自転車専用道で河川敷を進めず。
しばらく川沿いのルートを探してみたが、どうもこの辺は侵入できなさそうだ。
そのうち、何の変哲もないアスファルトで停車して立ちゴケしてしまった。
新セローで初めての転倒にちょっと凹む。
大人しく少し下流まで基幹道路で迂回することにした。
県道13号を南下してR354に合流。
道なりに右折して東へ進み、11:30、五科橋に到着。
左岸へ渡ると堤の内側にダートが伸びている。ここから利根川沿いを降ることにした。
3.8kmほど下流に架かっているのが坂東大橋。
健さんがUターンした地点である。ここはそのまま左岸を進む。
北海道の林道を思い起こさせる幅広フラットダートがどこまでも続く。
上武大橋を越え、R17の新上武大橋を過ぎ、12:15、力水橋で右岸へ渡る。
堤の上を走っていると、前方の道路を大きな影が横切った。
見上げてみるとグライダーの白い機体が飛んでいる。
福川との合流地点の手前にある滑空場から発着しているらしい。
河川敷もいろいろな利用法があるんだねぇ。
さて、そろそろ昼食の時間。
県道83号を右折し一旦利根川を離れた。
ナビに登録しておいたポイントを目指して行田市街へと向かう。
なんとも分かりにくい路地を進んで、12:45、古沢商店に到着。
行田市名物のB級グルメ、フライ発祥の店である。
注文したのは卵入り400円のソース味。
店主のおばあちゃんが慣れた手つきで焼いてくれた。
薄めのお好み焼きを二つ折りにしたような食べ物だ。ソースの香りが食欲をそそる。
焼きまんじゅう・フライと粉物が続いて胸焼けするかと思ったが、これも軽く食べられた。
支払いの際、おばあちゃんが「どこから来たのか、どこへ行くのか」と声を掛けてくれた。
なんとなく嬉しいものである。いつまでも元気で長生きしてください。
ちなみにもう一つの行田名物・ゼリーフライは今回は食べず仕舞い。
13:05、出発。
R125沿いで給油して、用水路と併走する県道20号経由で利根川へ戻る。
武蔵大橋で左岸へ渡って、13:25、河川敷走行を再開。
昨年、訪れた渡良瀬遊水地同様、この辺りの河原は葦が茂っていた。
その中を縫うようにオフロードバイクが何台も練習している。
荷物満載のセローが何とも場違いに思える。
R122の昭和橋、東北自動車道の利根川橋とダートは続く。
対岸の埼玉県側に何やら黒い煙が立ち上るのが見えた。
14:00、埼玉大橋でまた利根川を離れ、古河市街へ向かう。
消防車がサイレンを鳴らしながら橋を渡って行った。
やはりあの煙は火事だったのだろうか。
古河市街での目的は今夜の買出し。勿論、しもつかれも忘れていない。
14;10、事前に調べておいた店、米銀に到着。お米屋さんらしいが、惣菜やお弁当も売っているのだ。
ここでしもつかれ150gを購入。168円也。
店内にはその場で食事が出来るようカウンターもあった。
次に向かったのは古河サティ。
東北本線古河駅の脇を潜り、R4を経由して、14:25到着。
既製品のしもつかれが売られているとの情報を得ていたのだが、なかなか見つからない。
店員のお姉さんに尋ねたら、あちこち訪ねまわって探してくれた。ありがたや。
1パック350gで328円。お土産も兼ねて3パック購入。
それ以外にも酒やツマミを確保して買出し完了。14:50、出発。
R4を南下して、15:00、利根川橋で再び利根川にまみえた。
ここからも左岸を進んだのだが、小山の辺りまで工事中だった。
どうにかして河川敷を走れないものかとルートを探したが見つからず。
一旦は工事現場に迷い込んで右往左往してしまった。
Uターンしようとあわてて左にハンドルを目一杯切る。
っと、クラクションのボタンがタンクバックに押されて「プピー!」とでかい音。
現場のおっちゃんたちににらまれてしまった。(ノД`)
しばらく利根川から少し離れた舗装路を迂回。
県道142を進み、小山を過ぎた辺りでようやく利根川沿いに出ることが出来た。
時刻は16:00。そろそろ今夜の幕営地を探さねば。
芽吹大橋を過ぎ、飯沼川の合流点を県道3号で大きく迂回。
鬼怒川と利根川の合流点まで堤を走ってみると、先端ではラジコン飛行機を飛ばしていた。
地図上で幕営ポイントとして期待していたのだが、ちょっとここはムリっぽいな。
鬼怒川沿いを遡りつつ、なおも幕営ポイントを物色。
お、河畔に出られる道がある。降りてみると堤からも見えない。
船外機付きのボートが繋がれているが人はまず来ないだろう。
うし、ここで妥協しておこう。
早速、テントを張り、家から汲んで来た水で米を研ぐ。
ムーンライトの出番は土肥でのオフ会以来、約3ヶ月ぶり。
さて、寝床の心配も無くなったところで、一っ風呂浴びて来よう。
ナビを頼りに向かったのは天然温泉・きぬの湯。
17:30、県道3号沿いの広い駐車場に到着。
入浴料金は1200円とかなり高いが、曲がりなりにも掛け流しの天然温泉である。
茶色に濁ったぬるめの湯船でのんびりと温まった。極楽極楽。
帰ってきて晩酌。いよいよ、しもつかれの実食である。
まずは米銀。お店のブログで紹介されていたが鮭が入ってないため、癖が無い。
基本的には切干大根のような味である。見た目はともかくなかなか美味しい。
冬季限定でファンも多いカップ酒・雪っこをチビチビやりつつ、肴にする。
続いて袋入りの既製品。宇都宮の大塚商店というメーカー製だ。
こちらは鮭の頭が入っており、生臭さが微妙に加わったが、それが酒にも飯にも合う。
地味~な食べ物だが郷土食らしい素朴さが気に入った。
米もこの日は少し多めに炊いたが、しもつかれをオカズにバクバクと平らげてしまった。
夕食を食べ終わり、食器も片付けて、20:30。
やることがなくなったのでノートPCでツーレポの下書きでもしておくか。
寝袋に包まって、HDDに保存してあったMP3を流しながらテキストエディタで日記を付ける。
サンボマスターの激しい歌声が、如月の月夜に染みていった。(常総編に続く)