9月に2回ある三連休。その前半は山形方面ツーリングに決めた。
新潟から朝日スーパー林道(ライン)を経て月山・蔵王…。
ちょいと遠いが、無理な距離じゃない。安全運転で行くべ行くべ。
出発は6:00ちょっと前。渋滞を避けて早起きした。
練馬ICから関越自動車道に乗って順調に北上。
6:35、高坂PAで山菜そば420円の朝食。
バイクに戻ったところで声を掛けられた。
「ひょっとして、塩犬さんですか?」
「はい、そうですが?」
ツーリングでサイトの読者から声を掛けてもらったのは初めてだ。
XLXにパリダカのタンクを載せたmiyakenさん。
いつもお読みいただきありがとうございますー!
前橋を過ぎた辺りから段々寒くなってきた。
7:50、赤城高原SAで久々に持ってきたリースを着込む。
また、重ね着の季節がやってきたのね…。
8:20、谷川岳PAで谷川岳自然水を汲む。
関越トンネルを潜って新潟県に入り、8:45、塩沢石打SAで給油。
平地に下ったせいか、日が高くなってきたせいか、段々と暖かくなってきた。
六日町から長岡までは災害復旧工事のためずっと一車線規制。
9:45、長岡JCTでようやく規制区間を抜け、北陸自動車道を新潟方面に進んだ。
防音壁の向こうの越後平野には、黄金色に実った田んぼが見渡す限り広がっている。
10:00、栄PAでトイレ休憩。この時点で気温は27度まであがっていた。
さすがに暑い。フリースとはここでおさらばしよう。
10:35、新潟西ICで北陸道を降り、下道を使って新潟市街へ向かった。
ちょっと早めだが昼食が目的である。途中、信濃川の河畔にも寄り道。
新潟市街では一方通行が入り組んでいて悩まされた。
11:00、目的の店に到着…したのだが、開店時間は11:30からだった。
仕方なく30分ほど古町通りのアーケードで時間つぶし。
…というわけで11:30、再度やって来たとんかつ太郎。
昭和初期開業の老舗なのだが、それを感じさせない気軽な雰囲気。
注文したのはカツ丼970円。新潟タレかつ丼と呼ばれる独特の品だ。
イタリアンと双璧を成す新潟Bグルの代表である。
甘辛の醤油ダレでカツに味付けされているが、卵でとじてないのが特徴。
椎名誠が新潟の食堂でカツ丼を注文し、同様の品が出されて激怒していた。(たしか『わしらは怪しい探検隊』)
しかし、これが新潟では標準のカツ丼なのだ。郷に入らば郷に従わねばならぬ。
やがて、ホカホカ御飯の上に薄めだがタップリ5枚のカツが乗って出てきた。
歯応えのある上質そうな肉質。甘辛のタレが実に美味い。
ソースカツ丼とも味噌カツ丼とも違う味わいだ。これはお奨め。
北海道や佐渡島へフェリーで向かうついでに試しても悪くないだろう。
食べ終わって11:50、出発。
村上を目指してR113をひたすら東へと進む。
一瞬だけR7に戻り、12:20、道の駅・豊栄でトイレのついでに大休憩。
12:50、道沿いにいきなり巨大な親鸞聖人立像が現れてびびったが、写真だけ撮ってスルー。
西方の湯という温泉施設もある宗教法人らしいのだが、怪しすぎる佇まいだ…。
中条の辺りからは海岸のすぐ傍を平行に進む道になる。
砂浜に降りる道を探しながら走ったが、ほとんどは立ち入り禁止区域だった。
二度ばかり砂浜まで降りてみたが、キャンプ道具満載のバイクで走るのはやはり辛い。
はまなすの丘から海を眺める程度で我慢我慢。大人しく先を急ぐとしよう。
13:20、買出し目的で村上の市街地に入った。
屏風祭り開催中という事前情報を得ており、事実ちょっと交通量が多い。
だが予想と違って、テキヤの露店が出るような祭りではないらしい。
実は蒸気パン(またはポッポ焼)というB級(C級?)グルメを期待していたのだが、これはお預け。
うおやという老舗で村上名物の塩引き鮭(真空パック・一切315円)とはらこ醤油漬け(450円)を購入。
さらに酒屋とジャスコにも寄って、14:05、村上市街を後にした。
R7を北北東へ進み、給油も済ませて準備万端。
14:10、県道349=朝日スーパー林道(ライン)の入り口に到着。
ようやく本来のツーリングのスタートである。
しばらくは普通の県道と同様の舗装路が続く。
民家も多く、どこが正確な起点なのか判らず仕舞い。
三面ダムを横目にワインディングで高度を稼ぐ。
後ろからBAJAが来ていたので停車して先行させてやり過ごす。
赤く塗られた三面大橋を渡ってさらに先へ進んだ。
奥三面ダム、猿田ダムを過ぎてもまだ舗装路が続く。
さすがに交通量が多く、ここへ至るまでにも何台か四輪と遭遇した。
バイクは最初出会ったBAJAのみ。展望はまだ余り開けない。
ダム湖の湖尻を過ぎ、14:55、猿田川野営場の手前に「朝日スーパーライン原生林」の標識があった。
この猿田川野営場、地図に載ってないため存在を知らなかったが、ツーリングに使えるかも知れない。
さらに進むと「水源の森」の大きな看板。ここを過ぎた辺りから、ようやくダート路面になった。
フラット・幅広で踏み固められ、実に走りやすい。時刻は15:00。ほどほどに急いで峠を目指そう。
ツーリングマップルによると新潟側の未舗装区間は6.6km。
標高が高くなるにつれ、展望が開けてきた。
朝日連山を望むことはできるのだが、大朝日岳などの主峰までは見えないようだ。
西日に照らされつつ高みへと登ってゆく。
鳴海金山跡の辺りは舗装路面だった。
15:30、新潟・山形県境の峠に到着。朝日連山の山並みがよく見える。
大きな記念碑の前で記念撮影がてら小休止。ペットボトルから水をがぶ飲みした。
うーん、幕営分の飲み水が残ってないなぁ。どこかで調達せねば。
峠を越えて山形側の区間へ入った。
ツーリングマップルによるとこちらの未舗装区間は9.5km。
フラット幅広だが、山形の方がちょっと砂利が浮いた感じかな?
制限速度20kmの標識の下にある『自主規制』の文字に違和感を覚える。
やがて勾配も緩くなり、道も舗装路面に戻った。
西大鳥川沿いに下って、16:00、大鳥の集落に出た。
知らない間に山形側の終点を過ぎてしまったようだ。
タキタロウのイラストを眺めつつ県道349号を北上。
数分で花戸林道の分岐に到着した。
寂れた雰囲気の未舗装路に分け入ってみる。
未舗装路を7kmほど進むと、地すべりによる路面崩落で通行止めになっていた。
簡易バリケードの手前で一旦Uターンし、途中にあった唯一の支線に入ってみたが行き止まり。
ここから起点まで戻るのも面倒なので、モゴモゴして作業現場まで行ってみた。
路面の段差が激しいが部分的に均されていてバイクなら通過可能。
作業してる方々に会釈しつつ無事通過。
鱒淵林道との交差を経て先を進み、やがて舗装区間に。
17:00、虻崎の集落で県道に再び合流した。
ほぼUターンする形で、県道を大鳥方面に遡る。
いくつか集落を超えたがめぼしい商店は皆無。
17:05、荒沢ダムキャンプ場に到着。なんとか日暮れに間に合った。
朝日スーパー林道の入り口付近で先に行かせたBAJAがあった。
すでにテントを張り終えたようで、ベンチでくつろいでいる。
管理人もいない無料のキャンプ場だが、飲み水は手に入るようだ。助かった。
バイクを停めて、さっそくムーンライトを設営開始。
ややジメッとした地面だがグランドシートも敷くし、(゚ε゚)キニシナイ!!
テントを張り終え、汗を拭いてひと段落。
BAJAライダーは20km先の温泉に行ってしまった。
18:00、一人で夕食。村上で買った塩引き鮭をフライパンで炒りつつほぐす。
それを肴に、これまた村上の銘酒・〆張鶴の300ml瓶で晩酌。
月が綺麗だ。そういえば明日は中秋の名月。楽しみだなぁ。
夕食は米を炊き、フレーク状の鮭とはらこ醤油漬けを乗せた親子丼。
うめぇ。めちゃくちゃうめぇ。カリカリに焼いた皮もうめぇ。
夕食も終わった頃、温泉から戻ったBAJAライダーとニ三言、会話。
朝が早かったせいか、とにかく眠い…。ちょいと早めに寝るとしよう。
テントに戻ってPCを立ち上げ、一日の記録を付けたり写真を保存したり。
それにしても携帯は圏外だがAirH”は通信可能って、変なキャンプ場だなぁ。