5:00起床。
曇り空だが、阿蘇山頂が望めて気分がいい。
朝食は炊きたて御飯に軽く火を通した辛子明太子。
食器を洗いに炊事棟へ行ったら、大阪から来たソロツアラーがいたので会話。
昨日は三度も阿蘇山へ行き、ようやく霧が晴れたそうだ。
今日、やまなみハイウェイを走ってフェリーで帰るとのこと。
テントを撤収して、7:30、出発。
阿蘇南麓の広域農道を東へ進み、7:50、阿蘇登山道路へ接続。
背の低い草で覆われた緑の山肌を縫うようにしてワインディングをグングン登る。
意外と雲も無く、素晴らしい景観を楽しめた。
8:10、阿蘇山公園有料道路の入り口に到着。
火口へ至る有料道路はゲートが閉まっていた
「有害なガス云々」と書かれた看板があるが、時間が早すぎたのかも知れない。
とりあえず火口は後回しにして、この先の草千里へ行ってみた。
地名通り見渡す限りの草原を貫く快走路を北上。
車道を歩いていた牛の群れを、ウインカーを出して静かに追い越す。
8:20、草千里ヶ浜に到着した。
阿蘇山の火口後に出来た草原と池の素晴らしい景観。
放牧されている牛や馬が好き勝手に水浴びしていた。
丁度、晴れ間のタイミングで楽園のような風景である。
たっぷり堪能してからUターン。
8:30、再び有料道路へ戻ってきた。
今度はゲートが開いている。100円払って先へ進んだ。
荒れた舗装を昇って、数分で火口駐車場に到着。歩いて火口見学へ。
ボゴボゴと恐ろしげに沸き立つ硫黄臭と噴煙が迫力満点。
さっきの楽園とは打って変わって地獄のような眺めだ。
見学を終えて駐車場へ戻ったところで、昨日のバイク集団と再会。
4人に挨拶。彼らも僕を覚えていた。やまなみ・鍋の平・阿蘇山で三度目だ。
次はどこで出会うだろうか?
有料道路を降り、阿蘇登山道を戻って、9:10、麓に出た。
九州一のロングダート・内大臣林道はここからだと東南の方向にある。
だが事前情報で通行不可能なのを確認済み。諦めて高千穂峡を目指す。
R325を左折して東南方向へと進んだ。
9:40、ループ橋を渡って、いつのまにか宮崎県に入っていた。
途中の道程で祖母山を見たかったのだが、どの山がそうなのか分からず終い。
走りやすい道だが単調な移動にちょっと飽きる。
10:00、道の駅・高千穂に到着。
小腹が空いたので食堂で団子汁を注文。
微妙な時間だが昼食は遅くなる予定なので構わない。
ここでは読み方は「だごじる」で、麺というよりはすいとん風。好みでゆず胡椒を溶いて食す。
暑いところに熱い食べ物で汗だくになったが美味かった。
食べ終わって駐車場に戻ったところで、京都ナンバーのVolti乗りの女性に声を掛けられた。
「東京からですか、それはまた遠いとこから」
「いえいえ、京都も十分遠いでしょ」
一言二言会話してVoltiは先に出発。僕は高千穂峡へ。
看板の案内に従ってウネウネと渓谷へ降ってゆき、10:35、駐車場に到着。
おや? 見覚えのあるVoltiが停まっている。
真名井の滝へ歩いて行ったら、さっきの彼女と再会。笑いながら会釈してすれ違った。
ひとつの地域をツーリングしてると、「また会いましたね」ってことが結構ある。
阿蘇山の四人組もそうだったが、旅先で見る場所は大体決まってるのだ。
閑話休題。高千穂峡を代表する名勝・真名井の滝は素晴らしい眺めだった。
柱状にそそり立つ断崖から谷間の峡谷に流れ落ちる大瀑布。
貸しボートで滝の落ちるポイントのすぐ傍まで漕いでる人たちもいる。
あんな近くから見上げたら圧倒されるだろうなぁ。
高千穂峡から市街地に戻り、10:55、高千穂神社にもちょっと寄り道。
天孫降臨の地に相応しく、約二千年前・垂仁天皇の頃の創建と伝えられる由緒ある神社である。
毎夜、重要無形民俗文化財の神楽が奉納され観光の目玉となっているらしい。
鎌倉時代に起源を持つ秩父杉や鉄造狛犬など、歴史的にも興味深い神社だった。
次の目的地は未舗装路の大仁田スカイライン。
県道50号経由で舗装林道を走り起点の飯干峠を目指す。
尾根の諸塚山林道へ出るまでは果てしない九十九折れの悪路だった。
選んだルートが悪かったのか、諸塚山林道に合流したのは11:40。
空が曇ってきたせいもあって意外に肌寒い。
ここから飯干峠までは六峰街道と呼ばれる走りやすい道だ。
R503を右折して少し登り、12:00、大仁田スカイラインの起点に到着。
飯干峠から大仁田山を経て小原井峠に至る、尾根沿いの未舗装だ。
概ねフラットで眺めの良いダートを南へ快走。涼しくて気持ちいい。
標高1200m前後の尾根道を南下して、12:25、小原井峠に到着。
小原井峠林道が右手に分岐するT字路だ。
直進する本線には「工事中通行止」のバリケードがあった。
脇から先へ進んでみたが、数百mで工事現場に遭遇。
重機が出ているから通行不可とのこと。
諦めてUターンし、さっきの分岐から小原井峠林道を降りることにした。
12:50、R503に復帰。ここから飯干峠を経由して日向市方面に向かう。
だが、ここから飯干峠まで長い長いワインディングの登り道だった。
あの小原井峠から素直に大仁田SLをUターンした方が早かった気がする。
峠を越えても一車線のワインディングは果てしなく続く。
九州の山深さにいい加減うんざりしてきたころ、ようやく人里が現れた。
13:30、七ツ山川沿いにあった天然長寿の水という名水を補給。ついでに休憩。
13:45、R327に合流し、耳川沿いにさらに東へ進む。
14:40、日向市街でR10に合流。交差点の手前でダイクマの看板を見つけた。
「カー用品店だな。丁度いいのでヒューズを買おう」と寄ってみたら家電製品しかない。
2002年にヤマダ電気に売却された影響か。
あぁ、まぎらわしい。貴重な時間を無駄にしてしまった。
さて、まだちゃんと昼食を摂ってない。名物を求めてR10を北上。
渋滞気味の幹線道路、排気ガスと午後の日差しに再びうんざり。
暑さにへばりつつ、15:10、延岡市・味のおぐら旭ヶ丘店に到着。
一見、ごく普通のファミレスなのだが、軽々に侮ること勿れ。
宮崎名物「チキン南蛮」発祥の店とも言われる「おぐら」の正統系譜に連なるチェーン店なのだ。
注文は勿論チキン南b…おっ? 冷汁とのセット980円がある!
一石二鳥なのでそれを注文。喉も渇いていたのでドリンクバーも追加した。コーラうめー。
チキン南蛮は甘酢の味付けが予想より濃い目。
タルタルソースもたっぷり掛かっていて僕好みの味だった。
すり胡麻ベースに豆腐や薄切りキュウリの入った冷汁も美味い。
冷たい汁を御飯に掛けてシャバシャバと胃袋に流し込む。
夏バテ気味の体でもすんなり受け入れられる南国の知恵に大満足。
15:40、食事を終えて出発。R10をUターンして日向方面へ南下。
気がついたらセローの走行距離が4万キロを越えていた。
途中にあったホームセンターで今度こそ10Aのヒューズを購入。
その場でシガーライターソケットは無事復帰。これで一安心。
日向でR10を離れて少し内陸に入り、16:15、裏道の広域農道、通称・尾鈴サンロードを左折。
ツーリングマップルでR10の裏道として紹介されている快走路だ。
距離を考えるとR10の方が断然短いだろうが、幹線道路は何しろ走ってつまらない。
多少曲がりくねっていようと、山の中を気持ちよく走るのを選ばせてもらおう。
ってことで、尾鈴サンロードをひたすら南へ進む。
信号はほとんど無く、かなりのハイペースだ。
16:55、都農(つの)で県道302に合流し、日向灘沿いをさらに南下。
防風林に遮られて県道からは海が見えないのは残念。
17:00、伊倉浜自然公園に到着。
サーファー向けの設備が無料で利用でき、キャンプもOK。
幕営地の候補の一つなのだが、今日中にもう少し南下しておきたいなぁ…。
海を見ながら迷ってるとボロボロのシャツを着た男性に声を掛けられた。
見た目は完全にホームレス。自転車で愛知から来たとのこと。
釣竿を積んでいて、釣りをしながら本土最南端の佐田岬へ向かっているらしい。
それにしても…。
「あれ、ママチャリですよね?」
「いや、三段変則だから」
「…(汗」
やはりこの先のキャンプ場へ行くとしよう…。
17:30、高鍋海水浴場キャンプ村に到着。持ち込みテントなので料金は600円也。
早速、テントを設営。サイトのすぐ脇までバイクで乗りつけ可なので楽だ。
それにしても猫が多いなぁ…。
テントを張り終えて、18:10、温泉&買出しに出発。
高鍋市街から県道24号を内陸へ進み、18:20、高鍋温泉・めいりんの湯に到着。
入浴料は500円。建物が新しいのか、綺麗な施設だ。
露天風呂でのんびり汗を流して、上がったのは18:55。
ふぅ、さっぱりしたー。
キャンプ地への帰路、スーパーで買出し。と言っても、昼食が遅かったので軽めに抑えた。
野菜ジュースやデザートなど、バランスも考えて購入。
19:35、テントに戻って、晩酌開始。冷たいビールが美味すぎる。
飲みきりのペットボトル入り芋焼酎もなかなかいける。
つまみはレタス巻き・じゃこ天・芋焼酎。そして再びチキン南蛮。
レタス巻きは翌朝の朝食用に半分ほど残しておいた。満腹。
このキャンプ場はAirH”が使えた。
沖縄で発生した台風が気になっていたので天気予報をチェック。
ふむふむ。ツーリングには影響なさそうだな。
食後、安心したところで、シャツ・パンツ・靴下を洗濯。
ストレッチコードを使ってバイクに干した。
ふと見上げると空には星が…無い。
湿気を大量に含んだ潮風が、汗ばんだ肌の上を吹き過ぎて行く。
嫌ーな感じで…。
突然のご連絡失礼致します
私、テレビ番組を制作しているエイベックス&イーストの田島ともすいます
この度、アタナ様がページで掲載されている写真を当番組で使用させて頂きたく、ご連絡をとさせて頂きました。
一度、ご返答いただくと幸いです。ご連絡お待ちしております
メールで返信いたしました。
なお、メールアドレスはSPAM対策のため削除させていただきました。
よろしくお願いします。