南総寒い発見伝 上


さて年頭、いきなり成人の日を絡めた3連休だ。
寒さに怯まずキャンプツーリング行くぞーっ!ってことで房総半島へ。
何かと相性の悪い土地なので、念のためチェーンなど携帯し、9:40出発。
金より時間を優先させてアクアラインを使おう。
環七を南下。平和島で右折し産業道路へ。この辺りから激しい渋滞。
大型車が多い上、サイドバニアを付けているので擦り抜けにくい。
それでもなんとか渋滞を抜けて給油を済ませアクアラインへ。
海ほたるへ到着したのは11:00。ここでトイレと朝食兼昼飯。
食べたのは穴子とあさりの釜飯。1187円。うーん、まぁまぁかなぁ。
海の上は遮るものも無く、風がやたらと強かった。

海ほたるから見えたタンカー でけー

海ほたるから見えたタンカー でけー

穴子とあさりの釜飯 まぁまぁ

穴子とあさりの釜飯 まぁまぁ

木更津で千葉に上陸。R127で内房を南下。
最初の目的地は林道竹岡線。国道は結構混雑気味だ。
館山道・竹岡ICの手前を右に曲がって、館山道の下をくぐって12:30、起点に到着。
ここでいいのかなぁ。っと、いきなり素掘りのトンネル。
暗くて狭い穴蔵を抜けたところで畑作業をしている人がいた。
「すみません、この道、抜けられますか?」
「峠で二手に分かれてるけど、道が悪いよ」
お礼を言って先へ進むと、その言葉通り、ぬかるみだらけ。
こりゃいかんと思ってたら、マディ区間出現。
この荷物でコケたりスタックしたりは勘弁して欲しい。
正月以来の腰痛を考えて、今回のツーリングではアタックは自粛しよう。
ってことで大人しくUターン。さっきのおじさんに挨拶して竹岡線を撤退した。

林道竹岡線 素掘りのトンネル

林道竹岡線 素掘りのトンネル

ドロヌタ・チュルチュル 勘弁して下さい

ドロヌタ・チュルチュル 勘弁して下さい

続いて向かったのは林道金谷元名線。
富津金谷ICの数百m手前を左折したところが起点だった。時刻は12:50。
「300m先で全面通行止」と看板があったが、試しに行ってみよう。
フラットダートのワインディングを登ると一気に景観が開けてきた。

林道金谷元名線 起点

林道金谷元名線 起点

金谷の港町を眼下に見下ろす

金谷の港町を眼下に見下ろす

素晴らしい眺めだ。
通行止めなど全くなく、岩の切り通しやトラバースルートを快走。
ぽかぽか陽気で暖かい。荷物が重いのでのんびりと安全運転。
竹岡線とのT字路を過ぎ、開通記念碑を越えた辺りからちょっと路面状況が変わった。
幅員は狭くなり、クレパスや雑草が路面にちらほら。

北側区間はフラットダート

北側区間はフラットダート

峠より南は路面状況がちょっと悪くなる

峠より南は路面状況がちょっと悪くなる

その後も特に通過困難な箇所もなく、13:22、無事完走。
終点からR127へ出て、ちょっと木更津方面に戻り、13:30、鋸山へ。
ロープウェイの料金は往復900円。観光道路の二輪通行禁止が癪に障る。
目の前に迫ってくる切り立った断崖が印象的だ。
展望台からの眺めも良い。ちなみに山上の休憩所は猫だらけ。

断崖絶壁で有名な鋸山でーす

断崖絶壁で有名な鋸山でーす

鋸山より浦賀水道を望む

鋸山より浦賀水道を望む

太陽と風で表情豊かな太平洋側の海原

太陽と風で表情豊かな太平洋側の海原

この後、餌の取り合いで喧嘩に…

この後、餌の取り合いで喧嘩に…

日本寺の大仏や地獄のぞきは時間が勿体無いのでパスしよ。
すぐにロープウェイで戻って、14:05、出発。
R127を南下。内房なぎさラインと呼ばれる、海沿いの趣きある国道だ。
以前、スクーターでこっちの方まで釣りに来たことがある。連れのM氏はXLRだったか。
途中で嵐になって大変なめにあった。まぁそれは過去の話。
岩井で県道258を左折。
さて、このあたりは滝沢馬琴の小説・南総里見八犬伝の舞台である。
「敵の首を取ってきたら娘の伏姫の夫にしてやろう」
里見家の殿様が飼い犬の八房にそう告げたところ…ってお話。
嫁を欲しがる犬…まぁ気持ちは判らなくも無いな…。
そんなこんなで舗装林道・奥沢線を抜け、14:30、伏姫籠穴というマイナーなスポットへ。
まぁ門前から見ただけだが、やはり怪異な雰囲気がある。
滝沢馬琴の創作がどこからどこまでなのか判別しかねてしまう。
別の八犬伝関連スポットも見てみたいものだ。

南総里見八犬伝の舞台 伏姫籠穴

南総里見八犬伝の舞台 伏姫籠穴

国道に戻ってちょっと北上し、県道89へ。
この辺で野営に備えて買出ししとこう。
14:50、道の駅・富楽里とみやまに寄り道。
駐車場の脇に咲く一面の水仙が美しい。

道の駅・富楽里とみやま

道の駅・富楽里とみやま

厳冬に咲き誇る可憐な水仙たち

厳冬に咲き誇る可憐な水仙たち

さて何を買おうかなぁ。
アワビは高いし、サザエも高い…。
アジやイワシじゃつまらない…。
…ん? あれは…まさかっ!?

バラエティパック ゴンズイ 99円

バラエティパック ゴンズイ 99円

Σ(゚口゚; ゴンちゃん発見!!
まさかこんなところでパック詰めされてるとは…。99円の投売り状態なのが物悲しい…。
海釣りをする人なら大抵知ってるだろうが、ゴンズイとは毒針を持つ害魚として恐れられている魚である。
こいつが釣れたら、いかにも迷惑な表情でハリごと捨てるって代物。
ごくごく一部では人気があるが、食べようって人はほとんどいない。
それがパックで売られているとは…房総半島、侮り難し。
南紀のイルカに匹敵するレア食材である。夕飯のオカズはこれで決定。
あとは煮豆なんかの惣菜少々とオヤツ用に温州みかんを購入。酒は別の店で仕入れた。
その後、走りながら八犬伝関連のスポットを探したのだが観光案内の看板が見つからず。
15:40、次の林道、増間線の起点に到着してしまった。
増間ダムの脇を抜け沢沿いを進む。やはり所々ぬかるんでいる。
途中、T字路があったが、支線(大沢林道?)は見るからに悪路なので本線に専念する。
ツーリングマップルでは完抜してるように描かれているが結局本線も行き止まりだった。
やはり林道浪漫の情報の方が信頼できるなぁ~♪

林道増間線 増間ダムの脇を抜けます

林道増間線 増間ダムの脇を抜けます

T字路 左の支線=大沢林道は悪路です

T字路 左の支線=大沢林道は悪路です

薄暗い沢沿いを進む

薄暗い沢沿いの林道

増間林道 終点はこんな感じ

増間林道 終点はこんな感じ

ピストンで起点に戻って16:00。
すぐ隣にある駐車場でトイレ休憩。ついでに水道で水を汲んだ。
この辺で野宿の時に使えるので覚えておくといいかも知れない。

増間ダム入口の駐車場にある公衆トイレ

増間ダム入口の駐車場にある公衆トイレ

水道が使える~♪ んな情報を載せるサイトも珍しい

水道が使える~♪ んな情報を載せるサイトも珍しい

県道を進み、16:10、林道・畑塩井戸線の起点に到着。
この林道の終点を幕営ポイントとして予定しているのだ。(林道浪漫の健さんに大感謝!)
登り勾配を進むと視界が開けてきた。未舗装部分はフラットダートで走り易い。
数台の軽トラとすれ違った。交通量は多そうだ。
それにしても夕日が美しい…。

林道・畑塩井戸線 フラット~

林道・畑塩井戸線 フラット~

畑塩井戸林道から見た夕焼け…美しい…

畑塩井戸林道から見た夕焼け…美しい…

16:25、終点に到着。
手前の広場が林道浪漫で紹介されていた幕営スポットだろう。
房総の山並みの向こうに海まで見える素晴らしい展望。汲み取り式だがトイレもあった。
とりあえず日が暮れる前にテントを設営。
水につけるため米を計ったら、明日の朝食分までしか無いことに気付いた。
さて、落ち着いたところで惣菜をツマミに晩酌しつつ、夕飯調理開始!

あら、こんなぁところにゴンズイが♪

あら、こんなぁところにゴンズイが♪

仲良く折り重なるゴンズイたち キモイです

仲良く折り重なるゴンズイたち キモイです

パックには約10匹入っていた。
調理済みシールが張られているが、毒針とハラワタを取り除いたってことなのね。
一度全部鍋に入れたが多過ぎる。数尾を鍋に並べ、極薄めにしためんつゆで煮込む。
ちびちび飲みながら火加減・水加減を調節…どうやら煮えたようだ。
では一口…( ̄~ ̄;) ウーン…ん!?
美味い! 白身の肉はウナギやナマズに似た食感。
身が骨から離れにくいが、骨自体が柔らかいのでそんなに気にならない。
頭や皮のゼラチン質など、食べる部位が結構あるものだ。
米も炊いてオカズにしつつ、10匹全部食べてしまった。
99円なら絶対お買い得! 一応、今の季節が旬らしいぞ!!

ゴンズイの煮付け 意外と(゚Д゚)ウマー

ゴンズイの煮付け 意外と(゚Д゚)ウマー

夜が更けるにつれ、徐々に寒くなってきた。
食事も終え、寝袋に包まって今夜もラジオを枕元に。
胸に乗せたハクキンカイロがポカポカ温かい。
羽田か成田か知らないが、頻繁に空を行き交うジェット機の音が近くに聞こえる。
いつも自宅で聞かされる環七の騒音よりは素直に眠れそうだ…。



コメント

南総寒い発見伝 上 — 4件のコメント

  1. ネコの集団かわゆい~。
    ゴンズイ10匹も食ったのか・・・。ヤツは確かにウマイからの~^^;
    まさか、あんなに売ってるとは知らなんだ。

  2. あ、返事書くの忘れてた! どもども、あけおめです。
    房総でゴンズイが売られてるって聞いたことはあったのですが、
    実際に見つけるとは思いませんでした。
    どれも20cm強の良型でしたよ。
    一尾あたりの値段がうまい棒並というのは笑えます。

  3. チョコさん、コメントありがとうございます。
    もう若くはないですけど、がんばりますっ!

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