オホーツクに杞憂


北海道二日目。5:00起床。
朝食はカップ焼そば「焼きそば弁当」!!
製造元は大手のマルちゃんだが、なぜか北海道限定の逸品である。

北海道限定・カップ焼そば「焼きそば弁当」

北海道限定・カップ焼そば「焼きそば弁当」

関東の雄「ペヤング・ソース焼そば」と比肩する味との噂を耳にして以来、何としても一度食してみたかった。
古の名作「焼きそばバゴーン」の如く同封された粉末を使い、捨てるお湯でスープも作れるのだ!
麺はやや太め。ソースはやや甘目か。
具はキャベツが中心だが、ドッグフードを髣髴とさせる”肉のようなもの”も入っている。
これはペヤング同様、他の類似品と一線を画す特筆すべき点であろう。
かくの如し焼そばを朝食として摂取した。
C級グルメ探求の旅に、新たな一ページが綴られたのである。
…って、そんな大仰なものでもないか。
それと十勝バターパン。これはセイコーマートの普通の菓子パンやね。

左奥のがスープですね (゚Д゚)ウマー

左奥のがスープですね (゚Д゚)ウマー

早朝の鏡沼海浜公園キャンプ場

早朝の鏡沼海浜公園キャンプ場

食後、テントを撤収開始。
台風の影響が残ってるからか、それとも海が近いからなのか、風が強くて少々てこずった。
ふと隣を見ると、露天にシュラフ、テント無しで寝ていたツワモノがいた。すげぇ。調理もしてる。
7:30出発。キャンプ場で一番早かったかも知れない。
天塩市街を抜けて天塩川を渡り、左手に利尻富士を見ながら海沿いを快走。
稚咲内(ワッカサカナイ)で右折し、サロベツ原野の真っ只中を東へ進んだ。
見渡す限りの地平線と標識もなにも無い直線道路が、いかにも北海道。
前後左右を見渡しても、誰もいない。
「イヤッホー!」とか「ヒーホー!!」とかヘルメットの中で叫びながら、ハイテンションで走る。
せっかくここまで来たのだから、馬鹿にならにゃ。

オロロンラインに並ぶ28基の巨大風車

オロロンラインに並ぶ28基の巨大風車

サロベツ原野 360度の地平線が楽しめます

サロベツ原野 360度の地平線が楽しめます

豊富でR40を左折し、しばらく北上。
徳満で工事中の区間の真っ只中を東へ曲がり、着いたのは宮の台展望台。時刻は8:15。
眼下に広がるサロベツ原野と、その向こうにある利尻島。壮大な景観をしばし堪能した。

宮の台展望台よりサロベツ原野と利尻を望む

宮の台展望台よりサロベツ原野と利尻を望む

展望台にあったアヒル型遊具 目が異様に怖すぎ

展望台にあったアヒル型遊具 目が異様に怖すぎ

R40へ戻り、稚内方面に北上。
直線で信号も無く、交通量も少ない。
道の両側には牧場の風景がひたすら続く。
見ているうちに牛乳を飲みたくなってきた。
宗谷湾が近づき、風景は急に市街地に。
っと、赤信号だ! あわてて急ブレーキ。
リアタイヤがロックして、お尻がフルフルなったが、何とか交差点手前で停車。
振り向くとアスファルトにタイヤの跡がクッキリ。
危ない危ない。気持ちを切り替えねば。
このままR40を進めば稚内だが、市街地に用は無い。
R238を右折して宗谷岬まで海岸を快走。
稚内に泊まったらしいバイクを何台か見かけた。
安全運転を心掛けて、9:20、日本最北端・宗谷岬に到着~♪

日本最北端・宗谷岬

日本最北端・宗谷岬

探検家・間宮林蔵の銅像

探検家・間宮林蔵の銅像

さすがに駐車場はバイクが多い。自転車も、ちらほら見えた。
日本最北端のGSで給油を済ませて、GSの向かい側の坂道を駆け上がる。
この辺りの内陸部は、なだらかな丘陵地帯だ。
牧場が運営しているレストラン兼売店で、最北端の牛乳300円を飲む。

丘と海、そして彼方にはサハリンの大地が

丘と海、そして彼方にはサハリンの大地が

美味しいけど最北端だからって味が変わる訳じゃないよ

美味しいけど最北端だからって味が変わる訳じゃないよ

丘陵地帯の原野を走り抜け、道道1077との三叉路に合流。
右は舗装路が続き、稚内方面へ。
左はやがて未舗装路になり猿払(サルフツ)方面へ抜ける。
奥宗谷林道とも呼ばれるその道を左折して少し進むと、工事中だった。
作業しているおっちゃんに声を掛けたら通過可能とのこと。
工事作業の邪魔にならないよう脇を通り抜ける。
直線が多いフラットなダートが10kmほど続く。
日本最北の原野を走りぬけて、10:12、R238へ出た。

道道1077から宗谷岬までの快走路

道道1077から宗谷岬までの快走路

奥宗谷林道(道道1077)は幅広フラット

奥宗谷林道(道道1077)は幅広フラット

オホーツク海沿いを10分ほど南下し、道の駅・さるふつ公園でトイレ休憩。
広い敷地に建物が点在しているため、どこのトイレがあるのか迷ってしまった。

道の駅・さるふつ公園

道の駅・さるふつ公園

休憩を終えてさらに南下。
10:55、道道732の分岐に到着。ここも原野を走る未舗装路だ。
湿地帯を縫うように走る道路なため、大雨が降ると水没して通行禁止になるらしい。

視界が開けた道道732 交通量も結構あります

視界が開けた道道732 交通量も結構あります

11:22、亜寒帯の原野を貫く18km弱を走り終え、道道84へ出た。
左折して西へ進み、今度は上猿払林道(林道幌払線)へ向かう。
分岐がなかなか見つからなかったが、11:40発見。
やや荒れた雰囲気のダートを数km進んだが、ゲートで通過不可。
「熊出没注意」の文字が恐い。おとなしくUターン。

上猿払林道(林道幌払線)の分岐

上猿払林道(林道幌払線)の分岐

熊を相手にゲート破りはしたくない

熊を相手にゲート破りはしたくない

道道へ戻ってR238へ向かったが、海岸線に出る手前でちょっと寄り道。
12:20、牧場のど真ん中にあるクローバーの丘からクッチャロ湖を展望。
その後はR238へ出て、また南下。
そろそろ昼飯を食べたいが、食事する場所が見つからない。
そのうちに神威(カムイ)岬も通り過ぎてしまった。

クローバーの丘よりクッチャロ湖を望む

クローバーの丘よりクッチャロ湖を望む

オホーツクに突き出る神威岬

オホーツクに突き出る神威岬

13:00、結局、空腹のままケモマナイ林道の分岐へ到着。
「ええい、ままよ」と個人商店の脇道=林道入口へ突入。
緩やかな勾配を上ると、やがて視界が開けてくる。
振り向けば原野の彼方に真っ青なオホーツクの絶景。いいねぇ~。
やがて林道は白樺の林間へ。途中でエゾシカとキタキツネも初見参。
峠を越えると今度は渓流沿いを走る。
風景が様々に変化する楽しい林道だ。

ケモマナイ林道よりオホーツクを望む

ケモマナイ林道よりオホーツクを望む

峠付近のケモマナイ林道 展望よし

峠付近のケモマナイ林道 展望よし

14:00、22kmを走り終えて、再び道道をR238方面へ。
国道との交差点にあったホクレンで給油。青い旗をゲットした。
南下して、14:10、道の駅・マリーンアイランド岡島でようやく昼食。
注文したのは、その日のおすすめメニューだった「ホタテカニとじ丼」1200円。
新鮮なホタテとカニを使った親子丼もどき。
美味しかったが、せっかくだから「生」か「焼き」にしとけばよかったなぁ。

道の駅・マリーンアイランド岡島

道の駅・マリーンアイランド岡島

ホタテカニとじ丼 贅沢ですねぇ

ホタテカニとじ丼 贅沢ですねぇ

食後、駐車場で練馬ナンバーのXRを発見。
話しかけてみたら、驚いたことに同じ中野区民だった。
ひょっとしたら東京近辺で再会するかも知れないなぁ。
さて、時刻はすでに15:00。そろそろ野営地も気になり始める。
微妙な時間で迷ったが、とりあえず次の林道へ行くことにした。
15:20、R238が風烈布(フウレップ)川を渡る、その手前にある風烈布林道の分岐に到着。
右折して舗装路をしばらく進むと、道はやがて未舗装に。
とはいえ、走りやすさは舗装路と大差無い。
見通しもよく、川沿いで勾配差も少ないため、ついついスピードを出してしまう。

風烈布林道 超フラット

風烈布(フウレップ)林道 超フラット

午後の日差を照り返す風烈布川の水面です

午後の日差を照り返す風烈布川の水面です

15:50、フラットダート17kmを走り終えて道道120へ出た。
右折してトンネルを越え、再び林道の分岐へ到着。
美深(ビフカ)歌登(ウタノボリ)大規模林道へ。
通称「道北スーパー林道」または「美深スーパー林道」と呼ばれる、道北を代表するロングダートだ。
時刻はもうすぐ16:00。そろそろ日暮れも気になる。

道北スーパー林道 ここも超フラットです

道北スーパー林道 ここも超フラットです

峠道に差し掛かる頃には日もだいぶ傾いてきた

峠道に差し掛かる頃には日もだいぶ傾いてきた

直線路の彼方にキタキツネが二回ほど現れたが、写真を撮ろうと近づくと隠れてしまう。
気にするのをやめて、ハイペースで進んだ。
ふとメーターを見ると80km…さすがにやばいね。
峠道を登り、最高所の加須美峠付近に差し掛かると看板が現れた。

「遭難多発」「熊注意」「3時までに下山を」

「遭難多発」「熊注意」「3時までに下山を」

むぅ。時計を見ると、すでに16:20を回っている…。
そう言えば、スーパー林道に入ってからここに至るまで、誰にもあってない。
むむぅ…。少し不安…。
峠からは加須美峠函岳林道(函岳レーダー道路)という10kmほどの未舗装の支線が伸びてるのだが、やめとくか…。
多少、やり残したことがある方が、次回来るときの楽しみになるだろう。
ってわけで、スーパー林道を直進。下り勾配になっても路面はフラット。
途中では、林道の整備作業も二箇所ほどで行われていた。人を見つけて少し安心。
やがて勾配もほとんどなくなり、川沿いの道に。
16:50、35kmちょっとのロングダートの終点に到着。
っと、キタキツネ発見。かなり近づいても大丈夫だったので、とりあえず撮影。
いやぁ、今日は林道をたくさん走ったなぁ~。

川沿いに差し掛かったら終点はもうすぐです

川沿いに差し掛かったら終点はもうすぐです

キタキツネ 僕は「ルールルー」なんて言いません

キタキツネ 僕は「ルールルー」なんて言いません

さぁ、今日の野営場へ急がねば。
明日予定しているルートにも都合のよさそうなキャンプ場まで、もうひと頑張り。
R40へ出て、南下。美深の町を通過し、バイパスを使って名寄(ナヨロ)の市街地へ。
GPSを頼りにウロウロ走り、市街地を抜けて名寄川を渡る。
17:55、夕闇迫る頃にようやくたどり着いたのが、トムテ文化の森キャンプ場
キャンプサイトの管理棟を訪れたが、今日は公休日のようで管理人は不在だった。
どうしたものかと思ったが、どうせ無料のキャンプ場だ。
先客のチャリダー集団に倣って、僕もテントを張ることにした。
明朝、管理人が来たら挨拶・手続きすれば問題ないだろう。

トムテ文化の森キャンプ場 林間のサイトです

トムテ文化の森キャンプ場 林間のサイトです

管理棟 たまたま今日は公休日でした

管理棟 たまたま今日は公休日でした

テントを張り終えて荷物を中へ仕舞って一安心。
そういえば、今回のツーリングに備えて、このテント用のオプショナルフライを購入した。
これを使えば前室を確保でき、雨の日の調理や靴の置き場に困らない。
ムーンライト3とオプショナルフライの組み合わせは、かなーりおすすめである。
18:15、小さなディバッグを背負い、空荷になったバイクで名寄の市街へ向かった。
まずは市街地で見つけたバイク屋でオイル交換。2000円。
YAMAHAの看板を掲げて、オフロード・バイクが店頭に並んでいるので、なんとなく安心。
しかし、あのキャンプ場は熊が出るぞと脅された。まいったなぁ。
食料狙いのキタキツネにテントを荒らされるという話も思い出してしまった。
杞憂に終わればよいが。
その後、食料買い出しにスーパーへ。18:40。
30分ほどで買い物を終え、ガソリンを給油して、その足で温泉へ。あぁ忙しい。
キャンプ場の奥に続く真っ暗な山道を数km進んで着いたのが名寄温泉サンピラー
19:30。平日のこんな時間なのに、意外に客が多かった。

名寄温泉サンピラー 翌朝、通りかかった時に撮影

名寄温泉サンピラー 翌朝、通りかかった時に撮影

入浴料400円を払い、オフブーツを脱いで浴場へ。
ε-(ー∀ー;)ハァ 極楽極楽。
今日の汗と疲れを洗い流して、キャンプ場へ戻ったのは20:00。
腰も落ち着けないうちに早速ビール。五臓六腑に染み渡る。
スーパーで入手したばかりの計量カップで米を計り、飯を炊く。
今日のメニューは醤油味のウインナー炒め。
塩分過多だが、疲れ気味の自分には丁度よいオカズだ。

黒ビールとウインナーの記念撮影

黒ビールとウインナーの記念撮影

変哲の無いメニューですが(゚Д゚)ウマー

変哲の無いメニューですが(゚Д゚)ウマー

食事終了は21:00。片づけを済まして早々に就寝。
長い一日を振り返りつつ、眠りに落ちる…。
とりあえず翌朝まで熊もキツネも出ず、安眠できた。
しかし、なぜだろう。深夜、うとうと目を覚ましたときに、
キャンプ場の奥の森から子供や女性の話し声が聞こえてきたんだけど…。
空耳だったのかなぁ…。(━_━)ゝウーム



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