六都県横断500帰路


午前5:30、紀伊半島ツーリング最後の朝も快適な目覚め。のんびりテントを撤収。
荷造りの済んだバイクでサンクスに乗り付け、肉まんとレモンティーの朝食。
メニューが東京での日常生活に限りなく近い…。

早朝の吉野川

早朝の吉野川

誰にも邪魔されることなく一晩を過ごせた

誰にも邪魔されることなく一晩を過ごせた

食べ終えて6:30出発。まず目指したのは吉野山。
桜の名所として全国的に有名なので楽しみにしていた。
下千本から中千本・上千本と、日を追って下から順に数多の桜が山麓を飾るらしい。
まださすがに満開ではないだろうが、何本かは綺麗に咲いていることだろう。
南紀でも美しい桜をあちこちで見かけたが、ここの桜に期待して写真はあえて撮らずにおいた。
R169を少し西に進んで左折し、吉野大橋を渡る。
朝の寒気の中、山道のワインディングを登り、下千本に到着したのが7:00過ぎ。

吉野山・下千本…

吉野山・下千本…

かろうじて駐車場に枝垂桜がちらほら

かろうじて駐車場に枝垂桜がちらほら

肝心の白山桜が一本も咲いてない…(ノд・、)
咲いたときの壮観を想像しつつ、泣く泣くその場を後にした。
いつかまた満開の季節に再訪したいものだ。
さて、あとはいよいよ東京まで帰るのみ。
タイヤについては昨夜テントの中でいろいろ検討したが、伊勢あたりのバイク屋に電話で問い合わせてみようと思う。
無ければ浜松あたりでもう一度。それでもダメならこのまま慎重に帰るしかない。 いずれにしても今日は長旅になるだろう。
鳥羽~伊良湖間はフェリーで一時間程度休憩できるだろうが、とにかく集中力が切れないように走らなければ…。
とりあえずR169まで戻り、右折して東へ少し進んで、今度はR370を北上。
途中で給油とトイレを済ませ、道の駅・宇陀路大宇陀の交差点でR166を右折。三重県を目指して、一路東へ。
奈良県と三重県の県境に横たわる台高山脈、その奥深い山懐へ分け入るように吉野川の支流・高見川を遡る。
と、ここで最後の寄り道。
三重へ抜けるには高見トンネルを通ればいいのだが、旧道にある高見峠からの景観が素晴らしいとか。
旧道の峠道となると走りづらいだろうが、再訪する機会も無いだろうから寄ることにした。
ツーレポに掲載する写真も撮れることだろう。
トンネルの手前で右折し、狭い悪路をグネグネと登る。
8:40、高見峠に到着した。

西側には奥深い奈良の山々

目を閉じて、
幾重にも重なる美しい山々を
想像しましょう

東側には三重の山々

こちらも
素晴らしい山並みを

思い浮かべましょう

…この日、デジカメのSDカードをPDAで使ったら、高見峠での写真データが壊れてしまった。。
何のために行ったのやら …_| ̄|○
峠を越えて三重県に入った。ワインディングを下りR166に復帰。
櫛田川沿いにR166=和歌山街道を快走する。
9:00過ぎ、途中にあった道の駅・飯高駅でコーヒーブレイク。
なにわナンバーのCBR二人連れと挨拶を交わす。
ちなみに今日、ここまでの走行距離が約100km。
さて、このままR166を進むと松坂に出てしまう。
陸路を行くならいいのだが、フェリーを予定しているので伊勢経由で鳥羽へ行かねばならない。
バイク屋への問い合わせは伊勢についてからでいいだろう。
運よくタイヤの在庫があったら、交換作業の待ち時間中に伊勢名物の手こね寿司でも食べるとするか…。
ということで伊勢に向かうためR166からR368を折れ、R42を経て県道38号線へ。
伊勢市街目指して宮川沿いを下る。
山の姿は後方へ去り、広々とした伊勢平野が視界に広がる。
10:30、すでに川の向こうは市街地だ。
伊勢神宮・外宮へ向かう交差点を越えたとこで、宮川河畔にバイクを停めて携帯電話を取り出し、レッドバロンの伊勢店へ電話を掛けた。
大型チェーン店なら中古車両も大量に扱っているし期待できるだろう、という予想だったのだが…
「セローのフロントタイヤですか…ないですねぇ…」
「そうですか…」(´・ω・`)ショボーン
「一応、近所の店にも聞いてみましょうか?」
「あ、ぜひお願いします」
「では後で携帯に掛け直しますので、しばらくお待ちください」
こちらがツーリング中で困ってると聞いて店員さんが親切に対応してくれた。
YAMAHAの本拠地・浜松まで行ってしまう手もあったのだが、不安を抱えたまま走るのと楽しくない。
できればなるべく早く交換しておきたかった。
宮川のほとり、バイクの傍らに腰を下ろして、ボーっと待つ。
春の平日・月曜日の午前中…のどかだなぁ…。
土筆(つくし)を積む老夫婦の姿などがちらほら見えた。

宮川堤も桜百選に選ばれてるらしい

宮川堤も桜百選に選ばれてるらしい

「お待たせしました、鈴鹿店と四日市店にそれぞれ一本ずつありました」
Σ(゚口゚; 鈴鹿も四日市も、鳥羽とまるっきり逆方向じゃんかっ!?
近い方の鈴鹿でさえ、伊勢から約50km…。
そこまで行けば、鳥羽に戻ってフェリーを使うよりも、そのまま陸路を進む方が東京までは早いだろう。
そうなるとセローに乗って全行程を自力で帰ることになるのか…いったい何km…。
躊躇したが、フェリーを使っても浜松からは高速道路なのだ。
どのみち、フロントタイヤの不安はどこかで解消しとかなければならない。
なら、なるべく早目がいいだろう。結局、鈴鹿で交換することにした。
探してくれた店員さんに感謝。
R23に出て、松坂・津方面へ北上。
こんなことならR166を松坂まで走ればよかったなぁ…と思っても全ては後の祭り。
中京工業地帯の平日、昼時の幹線道路。大型のトラックやダンプでかなり混雑している。
タイヤの心配はいらないが、集中力と握力が消耗させられた。
このあたりは松坂牛の産地だけあって、国道沿いは焼肉屋がちらほら。
手こね寿司を諦めて、胃袋は牛肉モードに。
12:00、津のあたりにあったステーキハウスで昼食。ビフテキを食す。
もちろん豪州産の輸入肉なのだが気にしない気にしない。

東海のステーキチェーン ブロンコ・ビリー

東海のステーキチェーン ブロンコ・ビリー

レッドバロン鈴鹿店に到着したのが12:40くらい。
「こりゃだいぶ減ってますねー」と一言。
伊勢店が連絡してくれていたらしく、交換依頼書を記入してすぐに作業へ。
店内を見て時間を過ごすこと、約30分。無事にフロントタイヤの交換が完了した。
新品のタイヤは100kmほど慣らし運転が必要なのだが、東京まで戻れば十分過ぎる。

交換直前のフロントタイヤ

交換直前のフロントタイヤ

交換後 ピカピカの新品です

交換後 ピカピカの新品です

さぁ、これで後は一路東京を目指すだけ。
鈴鹿ICから東名阪自動車道経由で東名に乗る予定だったが、店員さんのアドバイスで変更。
もう少し国道を北上して伊勢湾岸道路を使い、名古屋市内を避けて対岸に渡るルートを行くことにした。
何の工場だろう、悪臭漂う四日市を抜け、みえ川越ICから伊勢湾岸自動車道へ。
真新しい片側三車線のガラガラ快走路を、セローなりに走る。
いくつもの巨大な橋を越え、終点・豊田南ICを降りたのが14:30。
ここでもう一度給油し、バイパス経由で豊田ICからようやく東名高速道路に合流した。
ちなみに、この時点で朝からの走行距離は250kmを超えていた。
そして、ここから東京までが約310km…まだ全行程の半分にも達してないのか…。
気が遠くなりそうだ…。
マイペースで走行車線を走り、愛知県から地元・静岡県へ。
15:30、浜名湖SAで小休止。タコのはんぺんを食す。

浜名湖 いい眺めです

浜名湖 いい眺めです

のどかだなぁ…

のどかだなぁ…

浜松を越え、掛川を過ぎ、牧の原SAは素通り。
焼津・静岡を経て、17:30、富士川SAに到着。
休憩がてら時間をかけて夕食&給油。外は暗くなり始めた…。
東京まであと130km弱。「100kmなんてすぐ」みたいな気がするが、気のせいか?
空いている高速道路、見かけるバイクはみな追い越し車線をかなりのスピードで走っている。
しかし、セローでは出せるスピードなどたかが知れてる。
無理をして急ぎ、辛い思いをして走っても危険なだけだ。
遅めの大型車両を見つけては、その後ろを80km~90kmの巡航速度でぴったりとついて行く…。
そんなコバンザメのような走り方で、長い長い道のりをやりすごした。
沼津を過ぎ、御殿場近辺の勾配をひたすら登って、19:00、ようやく神奈川県との県境にある足柄SAに到着。
「静岡県は横に長すぎ」 と以前聞いたことがあるが、今回はそれを痛感した。
刺激物が欲しくなりペプシコーラを一本摂取。後80km、もう少しだ。
大井松田から厚木、横浜港北を経て、東京ICを降りたのが20:30。
渋滞する環八から甲州街道へ。もう自宅は目の前だが敢えて行きつけのバイク屋へ向った。
閉店時間を過ぎてはいたが、店先に店員のお兄ちゃんが居た。
リアタイヤと、レッドバロンで指摘されていたフロントのブレーキパッドを注文。
これで本当に心残りは無い。あとは自宅へ。いやぁ、無事故で帰ってこれてよかったよかtt

バイク屋から自宅に戻る途中で転んで、左ミラーの付け根がポキっと折れました…・゜・(ノД`)・゜・。
荷物が多いためバイクの乗降はサイドスタンドを立ててからステップを使うようにしてたのは前述した通りなのだが、
自宅付近の一方通行路でバイクを押して行こうとバイクを降りた際、最後の最後で冷静な判断力が途切れてしまった。
何を血迷ったのかスタンドを出さないまま左足をステップに乗せ、四股を踏むように右足を高々と…。
何も支えの無いバイクは左に傾き、全体重を預けたまま転倒…そりゃ当前過ぎる結果だわな…。
そんなわけでミラー付け根の部品をバイク屋に追加発注したのは後日の話。
21:00過ぎ、ツーリングの大荷物を抱えて帰宅。
今日一日で、奈良・三重・愛知・静岡・神奈川・東京の六都県を横断。
まぁ五体満足で帰って来れたので、よしとしよう。
さて、帰宅後。
すぐにPCを立ち上げ、自分のサイトをはじめ、いつもの巡回サイトをちょこちょこ閲覧。
「へぇ~、六本木の回転ドアで死亡事故か…」
時間の流れに取り残されてしまった感がある。
そして 巨大掲示板2ちゃんねるで、いつもチェックしているスレッドを閲覧していたときだった。
(あそこが嫌いな人もいるだろうけど…)
バイク板林道スレッドで驚きの発見。
「なんと、あのオフ車集団は彼らだったのかっ!!」
(リンク先のキャッシュはこちら、レス番号155以降を参照)
いやはや、世間は広いようで意外と狭いらしい。
今の時代、 500kmなんて実は大した距離じゃないのかも知れないなぁ…。



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