渡良瀬川の河原に降りて


最近キャンプツーリングに行くタイミングを失している。
今週も土曜日に仕事関連の小用があるが、こうなったら日曜だけでも出かけるぞ!
とそのつもりでいたところに「強烈な寒波到来」との天気予報。
この季節にそういうコンディションでに日帰りか…。うーん、どこに行こう。
凍結の危険が無く、時間的に余裕を持って行ける場所…。
ってことで選んだ今回の目的地は渡良瀬遊水地である。
※ 渡良瀬遊水地のダートに関する情報はBike★Specialさんこちらのページを参考にしました。
またいっせいさんからも地元の情報を種々いただきました。感謝!
朝、外へ出たら日差しが予想外に暖かい。
真冬用の防寒装備だったが、少し減らしてもよさそうだ。
中間着を一枚脱いで、10:20、出発。
環七を北上し、10:40、赤羽でR122へ。途中で一度給油。
11:00、東北道川口ICの脇を通過。ずーっと東北道沿いに北上。
GPSMAP60CSのナビ機能は実に便利だ。下道でもほとんど迷わずに済む。
時々、曲がる場所を通り過ぎてしまうが、時間のロスははるかに少ない。
11:15、蓮田で国道から県道になるが、そのまま北上。
11:30、久喜で県道3号を左折。東北道からようやく離れた。
R125を右折して、すぐにR4を左折。11:50、利根川に到着した。
利根川橋を渡る前に土手に出て写真を一枚パチリ。
彼方に見える雪山は男体山に日光白根山か。風が冷たいが気持ちいい。

日本一の流域面積を誇る大河・利根川

日本一の流域面積を誇る大河・利根川

利根川沿いの未舗装路は今回お預け

利根川沿いの未舗装路は今回お預け

12:00、昼食は林道浪漫の健さんが利根川のツーレポで紹介していたR4沿いの喜久そば。
十割そば900円と山野草の天ぷら盛り合わせ600円を注文。
風味豊かな十割蕎麦をツルツルと喉の奥へ流し込み、
ふきのとうやセリ、カンゾウの天ぷらに塩をチョイとつけてサクサクいただく。
んー、美味かったー。大根そばも食べてみたかったなぁ。

R4沿い、こだわりの喜久そば

R4沿い、こだわりの喜久そば

十割蕎麦と山野草の天ぷら(゚Д゚)ウマー

十割蕎麦と山野草の天ぷら(゚Д゚)ウマー

食事を終えて外に出ると、日が陰ったせいかかなり寒くなっていた。
朝脱いだ中間着を着なおして、12:40、出発。R4からR345へと左折した。
バイパスを避け右へ折れて三国橋を渡って、いよいよ渡良瀬遊水地に到着。
右手の土手の脇道を駆け上がってみれば、足下に渡良瀬川が流れている。
正面に見えた巨大な水門の上を渡って、土手から河原に降りた。
道は舗装されているが路肩ギリギリの広い範囲で葦や潅木が生い茂っている。
未舗装の脇道があったので試しに入ってみたら酷い泥濘。
すぐ行き止まりだったのでUターンして舗装路へ戻った。
葦の読み方は「ヨシ」「アシ」どちらでも可。

渡良瀬遊水地 右手に流れるのが渡良瀬川

渡良瀬遊水地 右手に流れるのが渡良瀬川

水辺に出る脇道はドロヌタ状態が多いので注意

水辺に出る脇道はドロヌタ状態が多いので注意

渡良瀬川とほぼ平行に舗装路を北上。十字路からようやく未舗装になった。
ゆるやかな左カーブを抜け、踏みしめられたフラットダートを快走。
新赤麻橋をくぐり、ひたすら直進。見通しもよく実に走りやすい。
ついアクセルを開けすぎてしまうが、リアタイヤを交換したばかりなので注意せねば。
さっきの脇道で懲りたので、細かな分岐はスルー。
13:05、一つ目の区間の終点、藤岡大橋に到着した。

本線のダートはメチャ走りやすいっす

本線のダートはメチャ走りやすいっす

県道9号が渡良瀬川を横切る藤岡大橋

県道9号が渡良瀬川を横切る藤岡大橋

藤岡大橋でUターンして1.4kmほど戻り、T字路を左折。
道なりにダートを進んで、渡良瀬川を渡る。
ぶつかった分岐では左方面を軽く往復し、右手のメインダートをさらに進む。
一度、土手に上り支流・江川をまたぐ水門を越え、また河原へ戻る。
舗装路を横切った先の未舗装ルートはバリケードがあったけど脇からモゴモゴ…。

渡良瀬川を渡る橋 脇道にちょっと入って撮影

渡良瀬川を渡る橋 脇道にちょっと入って撮影

左手の土手上もダート、正面はちと荒れ気味

左手の土手上もダート、正面はちと荒れ気味

四輪車が入らないためだろう、バリケードでふさがれた区間はちょっと荒れ気味。
と言っても、他のフラットダート区間に比べればの話。
普段の林道とどっこいどっこいである。丁度良いアクセントかもしれない。
最後のバリケードを抜け土手に上ると、また分岐だ。

路面の凸凹具合が他所と違うので注意

路面の凸凹具合が他所と違うので注意

あー、おもろかった

あー、おもろかった

この分岐は左へ折れ、土手の上のダートを進む。
距離のある未舗装区間なのできちんと往復しておかねば。
この区間も路面は舗装路並に走りやすい。しかしカーブしてるくせにガードレールが無い。
スピードを出しすぎて土手下へ転落しないように気をつけよう。
って、脇の斜面もそれほど急角度じゃないんだけどね。
県道50の手前で未舗装区間終了。Uターンしてさっきの分岐まで戻る。

西前原の周辺 土手の上を快走

西前原の周辺 土手の上を快走

車両通行止め! でも自動二輪はOK♪

車両通行止め! でも自動二輪はOK♪

分岐からは土手の上を巴波川(うずまがわ)沿いに遡る。
ここから県道50号・巴波橋までの区間はガードレールが備え付けられている。
そのうち舗装されてしまうのだろうか…。巴波橋で対岸に渡り、今度は下流方向に進む。
大きく視界の開けた区間だ。筑波山方面へと伸びる送電線が印象的だった。

利根川水系巴波川 この地は多くの支流の合流点だ

利根川水系巴波川 この地は多くの支流の合流点だ

鉄塔の隊列 左手の彼方に筑波山

鉄塔の隊列 左手の彼方に筑波山

帯刀を過ぎた辺りで土手から河原方向へ降りる道があったのでそちらへ進む。
未舗装路だったせいもあるのだが、土手の上は横風が強すぎてつらいのだ。
自分の背丈を遥かに越える葦に囲まれつつダートをひたすら前進。
葦の向こうのどこかで巴波川が渡良瀬川に合流しているはずなのだが窺い知ることは出来ない。

葦に囲まれた区間も多いです

葦に囲まれた区間も多いです

青空に林立する枯れた葦たち

青空に林立する枯れた葦たち

「葦原」と言えば、日本の古名でもある。(豊葦原国・とよあしはらのくに)
記紀の時代を考えると、実際には西日本のどこかの地域をそう呼んだのだろう。
しかし渡良瀬遊水地の葦原を見ていると、つい有史以前の日本の姿を想像してしまう。
もともと利根川の河口は東京湾にあり、関東平野は広大な湿地帯だった。
徳川幕府以来の大規模な治水工事や干拓でその様相は大きく変わってしまった。
この渡良瀬遊水地も利根川水域の洪水対策として作られた場所である。
しかし往時は関東平野全体がこの遊水地と同様の広大な「葦原」だったのだろう。
見渡す限り葦が生い茂る湿原、その彼方で噴煙を上げ荒ぶる富士山…。
何故かそんな風景を僕はふと思い浮かべてしまうのだ。

葦の群生がここの生態系の基盤

葦の群生がここの生態系の基盤

毎年この時期にヨシ焼きが行われるらしいです

毎年この時期にヨシ焼きが行われるらしいです

また一つ水門を越え、今度は思川(おもいがわ)に沿って走る。
松原大橋の手前で本線は土手へと駆け上がっていたが、分岐したダートが橋の下へと伸びていた。
行ってみるとかなりの悪路。道幅一杯の水溜りをなるべく避けつつ進む。
橋を潜って数百mで行き止まり。Uターンして土手へ上がり橋の手間で停止。
そこから今度は土手上ルートを使い、再び巴波橋へと向かう。やはり土手の上は風が強い…。

松原大橋付近の土手下は水溜り多いです

松原大橋付近の土手下は水溜り多いです

土手上はフラットダートか舗装路のみ

土手上はフラットダートか舗装路のみ

14:30、巴波橋に到着。これで主要な未舗装区間はほとんど走破できたはずだ。
さて、ここらでお土産を買いに行こう。
すでに一度走ったルートを使って藤岡大橋へと向かう。
県道に出て市街地へ向かい地元密着型のスーパーマーケットに入ってみた。
お目当ての品は栃木の郷土料理「しもつかれ」。
スーパーで売られていると聞いたんだけど…うーん、無いなぁ…。
塩犬「すみません、しもつかれってあります?」
店員「あら、時期がもう終わっちゃったわよ、二週間くらい前」
塩犬「Σ(゚口゚;」
店員「本当は家で作るものなのよ…鍋一杯に作っても二三日でなくなっちゃうの」
塩犬「(´・ω・`)そうですか…」
材料である鮭の頭は売られていたが、しもつかれそのものは時期外れで手に入らなかった。
他のスーパーも二軒ほど回ってみたけど結果は同じ。残念だ。二月に来るしかないのか…。
意気消沈して北エントランスから再び渡良瀬遊水地へ戻ってきた。谷中湖を中心とした西エリアだ。
舗装路ばかりだがバードウォッチングやバス釣りなどで人々が訪れるのはこちら側がメインである。
案内の看板に従って駐車場へ向かうと、立派な展望台があった。
バイクを停め階段を上り、360度の展望を楽しむ。んー、気分爽快。
展望台には無料の双眼鏡も備え付けてあった。

北側には男体山や白根山の雪化粧

北側には男体山や白根山の雪化粧

東側には筑波山 うーん、関東平野は広い…

東側には筑波山 うーん、関東平野は広い…

爆音で蛇行するバイク集団がいたが、トイレに寄ってやり過ごす。15:10、出発。
未舗装路を求めて再び東エリアへと向かう。新赤間橋で渡良瀬川を渡り、右折して下流へ。
さっきも通ったルートだが、今度は与良川の水門の手前で北に分岐する未舗装路へと進んだ。
耕作地を走り抜ける区間で、独特の趣がある。

新赤間橋より渡良瀬川を見下ろす

新赤間橋より渡良瀬川を見下ろす

僅かですが遊水地内に耕作地もあります

僅かですが遊水地内に耕作地もあります

土手上ルートに合流し、松原大橋へ抜け、15:45。
寒い時期に安心して走れる貴重なダートを充分に堪能できた。
これにて渡良瀬遊水地の走行を終了。さて、帰るかな。
諦め悪く野木のスーパーにも寄ってみたが、しもつかれの欠片もなし。
日暮れが近づいてだいぶ寒くなってきた。ひと風呂、浴びて行くか。
R4から古河市街へ進み、16:15、野天風呂・蔵の湯に到着。
温泉ではなく人工炭酸泉だが、特にこだわりはないので無問題。入浴料金600円を支払って早速入浴。
露天風呂を始め、洞窟風呂や塩サウナなど趣向を凝らした風呂がいくつもある。
がそれも特にこだわりがないので、普通の湯船だけでも僕は無問題なのだが。
まぁとりあえずサッパリできた。それだけで満足。

野天風呂・蔵の湯 いわゆるスーパー銭湯です

野天風呂・蔵の湯 いわゆるスーパー銭湯です

17:10、出発。
来た道を東京まで戻るのも芸が無いので、もう一箇所だけ寄り道しよう。
R345から新三国橋を経て県道46号に合流。
南下して埼玉大橋で利根川を渡る。夕日が綺麗だ…。
17:25、道の駅・童謡のふる里おおとねに到着。
土産を物色し、鯉のうま煮を購入した。もちろん自分用。

道の駅・童謡のふる里おおとね …名前長すぎ

道の駅・童謡のふる里おおとね …名前長すぎ

鯉のうま煮 霞ヶ浦の方が美味かったなぁ

鯉のうま煮 霞ヶ浦の方が美味かったなぁ

あとはGPSのナビ機能にルートをまかせ、ひたすら南下。
往路とは全く異なり、メインルートに中山道をチョイスしたようだ。
それにしても寒い。19:20、帰宅した頃にはすっかり湯冷めしてしまった。
でも、
北風が少し冷たくて、風邪をひいちゃいましたー♪
…という落ちは無いので悪しからず。



コメント

渡良瀬川の河原に降りて — 1件のコメント

  1. こんばんは、SaltyDogさん! 先日は健さんのチャットで失礼致しました。
    渡良瀬遊水地楽しんでいただけたようでなによりです! 明日の21日はヨシ焼きねんですね~ 土手にカメラマンが並ぶと思います。
    最近私は筑波山付近に主没してますよ~
    また遊びにきますネ

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